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藤井聡太棋聖(19)3連覇か? 永瀬拓矢挑戦者(29)奪取か? 6月3日、棋聖戦五番勝負開幕

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 6月3日。兵庫県洲本市・ホテルニューアワジにおいて、第93期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第1局、藤井聡太棋聖(19歳)-永瀬拓矢挑戦者(29歳)戦がおこなわれます。棋譜は公式ページをご覧ください。

 五冠をあわせもつ藤井棋聖と、王座戦で3連覇中の永瀬挑戦者。本シリーズは文字通りの将棋界トップクラス、タイトル保持者同士の戦いとなります。

 2020年。藤井七段(当時)は史上最年少17歳で棋聖挑戦権を獲得。その際に挑戦者決定戦で対戦したのが永瀬二冠(当時)でした。

 藤井七段は渡辺明棋聖(当時)から棋聖位を獲得。史上最年少17歳でタイトル保持者となりました。

 昨年は渡辺名人からのリターンマッチを退け、棋聖戦2連覇を達成しています。

 永瀬王座は2016年、羽生善治棋聖(当時)に挑戦。2勝3敗(1千日手)で敗退しています。今シリーズはそれ以来の五番勝負登場となります。

 両者は過去に10回対戦し、藤井7勝、永瀬3勝。ただし直近の2局は永瀬王座が勝っています。

 7月19日に20歳の誕生日を迎える藤井棋聖。もし第4局(7月18日)までに防衛を決めると、十代にしてタイトルを9期獲得することになります。

 藤井棋聖は現在、タイトル戦の番勝負で13連勝中です。

 大山康晴15世名人が持つ17連勝という大記録に迫れるかどうかも、注目のポイントです。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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