好調!ニューオーリンズ・ペリカンズ
西地区2位で新年を迎えたニューオーリンズ・ペリカンズ。2022年のホーム最終戦となった12月30日、フィラデルフィア・セブンティシクサーズとのゲームでの終盤、スムージー・キング・センターのスクリーンには、背番号3、CJ・マッカラムの姿が映し出されていた。
この日、マッカラムはシーズンハイの42得点をマーク。そのなかには、フランチャイズレコードである11本の3ポイントが含まれていた。マッカラムはゲーム停止中にチラっと顔を上げ、スクリーンに映った自分の姿を確認した。
ベテランのシューティングガードは次の瞬間に両手を合わせ、軽くお辞儀をした。そして、ペリカンズが127-116で勝利した折には、ファンに感謝の意を示し、語った。
「このような時を永遠に味わえるわけではない。それを分かっているから、全てを受け入れようとしていたんだ」
2シーズン前、私はポートランド・トレイルブレイザーズの番記者として、マッカラムのプレーを目にしていた。
https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20210422-00233724
ポートランドでは、デイミアン・リラードに次ぐチームの顔であったものの、プレイオフでブレイザーズを勝ち上がらせるような活躍は、どうしても出来なかった。
昨シーズンの途中でマッカラムがペリカンズに移籍することを知った際には、決してステップアップではないと感じたものである。それだけに、「これが永遠に続くものではない」という彼の言葉が胸に響いた。
マッカラムの3ポイント新記録は、2007年11月6日、ペリカンズの前身であるニューオーリンズ・ホーネッツ時代にペジャ・ストヤコビッチがロスアンジェルス・レイカーズ戦で10本の3ポイントを決めたものを塗り替えた。また、マッカラムが1試合で2桁の3ポイントを決めたのはキャリア初である。これまでの最高は9本だった。
「正直なところ、できるだけ多くの3Pを打とうとしていただけなんだ」とマッカラムは試合を振り返った。
11本目となった記念すべき3ポイントは、第4Q残り2分30秒、ジョエル・エンビードのパスをスティールしたマッカラムが、ドリブルでコートを駆け上がった直後に生まれた。
ペリカンズは、シクサーズ戦の2日前に行われたミネソタ・ティンバーウルブズとのゲームでも、ザイオン・ウィリアムソンが43得点を挙げてキャリアハイを記録。ザイオンは、シクサーズ戦でも36得点と波に乗った感がある。
マッカラムとザイオンは、ペリカンズのフランチャイズ史上6組目となる同一試合で35得点を達成したチームメイトとなった。
とはいえザイオンは、マッカラムが11本の3ポイントを決めたことに気付かなかったと話した。
「CJの3Pはどれも無理しているように見えなかったので。全て攻撃におけるリズムのなかで放たれたもので、彼のショットは一つ一つがとても美しかったです」
31歳となったマッカラムはザイオンという若きスターによって、プレーの円熟味
が増したか。
大晦日のAWAYゲームではメンフィス・グリズリーズに101-116で敗れたが、今夜はフィラデルフィアに乗り込み、シクサーズとの再戦だ。熱い戦いを期待したい。