復帰戦158キロの千賀滉大がマウンドで思わず笑顔。火の国・吉村裕基は「嬉しかった」
6月17日、福岡ソフトバンクホークス三軍は、九州アジアリーグの火の国サラマンダーズとタマホームスタジアム筑後で無観客での練習試合を行った。
ルーキー笹川が3安打4打点
【6月17日 練習試合 タマスタ筑後 無観客】
火の国 000000000 0
ソフトバンク 10005011× 8
<投手リレー>
【火】松江、西島、石本、石森
【H】千賀、吉住、村上、高橋純、中村亮
<本塁打>
なし
<スタメン>
【火】4高山 6宇土 5小窪 Ⅾ吉村 7安井 9水本 3高橋 2深草 8松本
【H】Ⅾ牧原大 2牧原巧 9笹川 5井上 3石塚 6川原田 7荒木 4伊藤 8舟越
<戦評>
ソフトバンクは千賀が左足首の怪我から復帰登板。4回無失点。投球数51、被安打3、奪三振3、与四死球0の投球内容だった。2番手以降の4投手は残り5イニングをパーフェクトに抑えた。高橋純も怪我からの復帰戦で1回を零封した。
打線は初回に笹川の適時打で先制。笹川は五回にも、渡邉陸の2点適時打に続く打席で中前2点タイムリーを弾き返した。七回には右越え適時二塁打を放って4打数3安打4打点の大活躍。前日までの非公式戦(主に三軍戦)では64打数8安打、打率.125と振るわなかっただけに、自信の猛打賞となった。(了)
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千賀「思った以上に投げられた」
左足首の靱帯損傷から復帰を目指している千賀滉大投手が負傷後初の実戦登板を果たした。「60球手前がメド」だった中、51球で4イニングを投げきって3安打3奪三振無四球無失点の好結果。初回、先頭打者の2球目にはこの日最速の158キロもマークした。
「まずは何事もなく(登板を無事に)終えられたのがよかった。調子としてはよくない部類だったけど、初めての実戦で難しいところもあったし、思った以上に投げられた」
登板後は淡々とした表情で振り返った千賀。ただ、かつて一緒にホークスのユニフォームで戦った元同僚との対戦の時は、マウンドで思わず笑顔を見せた。
火の国サラマンダーズの4番は吉村裕基
火の国サラマンダーズの4番打者でスタメン出場した吉村裕基が打席に入ると、帽子に手をやって“先輩”に向けて敬意を込めて挨拶を送った。最初の対戦は二回表。ここでは3球目の157キロ直球でセカンドフライに打ち取って千賀に軍配が上がった。
2度目の対戦は四回表だ。ここでは全球直球勝負。4球目の155キロを、今度は吉村がライト前へ弾き返すヒットを放った。千賀は思わず「あーっ」とマウンドで声を上げた。
千賀にとって吉村は縁深い先輩だ。2013年5月12日、2人はそろってお立ち台に上がっている。千賀にとってプロ初勝利のヒーローインタビューだった。熊本市の藤崎台球場(現リブワーク藤崎台球場)での西武戦だ。当時、千賀は中継ぎで2-2の七回表から登板。きっちり無失点で抑えると、その裏の攻撃で吉村が決勝3ランを放って勝利したのだった。
千賀から155キロをライト前ヒット
千賀にとって一生忘れることのない日だ。そして、吉村もまたその日のことを憶えていた。「右中間にホームランを打ったんですよ。母の日でね、お立ち台から2人でメッセージを話しました」。吉村はその熊本で、37歳になった今もコーチ兼任ではあるが現役を続けている。
「嬉しかったですね。今もこうしてユニフォームを着ていないと対戦することなんて出来ないわけですし」
千賀の次回登板は中5日で23日のウエスタン・リーグの阪神戦(タマスタ筑後)の予定となっている。
また、ソフトバンク三軍と火の国サラマンダーズの対戦はこの日も練習試合だったが、「交流戦」として7、8月に行われることが決まっている。ソフトバンク主催のタマスタ筑後開催が7月31日、8月1日(いずれも18時開始)、火の国サラマンダーズ主催のリブワーク藤崎台球場開催が8月3日、4日(いずれも18時開始)となっている。