どんぐりで秋を楽しみましょう!~元保育士パパが教える【親子一緒にどんぐりで簡単に楽しむ方法】
最近の日本の夏は猛暑が続き、ようやく涼しくなってきて秋を楽しもうと思ったらあっという間に寒い冬がやってきて、秋がとても短く感じます。しかし、秋は“食欲の秋”“スポーツの秋”“読書の秋”“芸術の秋”など楽しみが盛りだくさん。過ごしやすくて出かけやすく、秋ならではのイベントに参加したり紅葉を楽しんだりする人も多いでしょう。
子ども達にとってもハロウィンや七五三など楽しいイベントがありますが、身近に楽しめる秋といえば“どんぐり”。近所の公園に遊びに行ってどんぐりを見つけると、嬉々として拾って集める子どもがたくさんいます。
子ども達がせっかく拾い集めたどんぐりを置いて帰るのも忍びなくて持ち帰ってきても、そのままにしておいて虫が出てきた大変な経験をしたことがある人もいるでしょう。どんぐりを持ち帰ってきたら、家でどんぐりを使って親子で楽しみましょう。今回は簡単な楽しみ方を紹介します。
どんぐりとは
お父さん、お母さん達も、きっと子どもの頃はどんぐりをたくさん集めて遊んだ経験があると思います。しかし、案外どんぐりについてよく知らない人は多く、“どんぐり”という名前の植物があると思っている人もいるようです。
どんぐりとはブナ科の植物になる果実で、どんぐりという名前の植物があるわけではありません。ブナ科の植物はいろいろありますが、中でもコナラとクヌギが有名なので聞いたことがある人は多いでしょう。どんぐりの実は硬い皮で覆われているのが特徴で“堅果(けんか)”と呼ばれます。どんぐりは茶色いイメージがありますが、最初は青い色をしていて、段々と成長して茶色くなるのです。どんぐりには細長いものや丸いものなど違う形のものを見たことがあると思いますが、形が違うのは植物が違うから。“殻斗(かくと)”と呼ばれる帽子のように見える殻が付いているのも、子ども達にはかわいくて人気の秘密でしょう。
どんぐりを食べたことがある人は少ないかもしれませんが、マテバシイとスダジイは渋みが少ないので過熱して果皮を割って中の種子を食べることができるのです。スダジイは生でも食べることができます。
どんぐり拾いに出かけましょう!
特別遠出をしなくても近所の公園に行けば、どんぐりをたくさん見つけることができるでしょう。たくさん拾って持ち帰られるように、袋や箱などを持って行くと便利です。
服装は動きやすく、汚れてもよい服装であれば特別なものは必要ありません。子どもは木の枝などに引っかかったり、葉っぱや土で滑って転んだりすることもあるので、帽子をかぶることをおすすめします。また、どんぐりがたくさんあると興奮して走り回りたくなりますが、危ないので走らずに探すように声をかけましょう。
どんぐりの下処理の手順と方法
どんぐりの中には虫や菌が付いていたり虫が卵を産み付けたりしていることがあり、そのまま放置しておくと中から虫が出てきてしまいます。そのため、どんぐりを持ち帰ってきたら、まず下処理をしましょう。下処理の手順や方法は以下のとおりです。
どんぐりの下処理前の手順① 選別する
子どもがせっかくたくさん拾ってきたどんぐりを捨てるのは気が引けますが、割れているものや穴が開いているもの、汚いものなどは処分することをおすすめします。理解できる年齢であれば子どもにも説明して、親子一緒に選別の作業をするのも楽しいでしょう。
どんぐりの下処理前の手順② 洗って水の中に入れる
選別して残ったどんぐりを、水できれいに洗いましょう。洗った後は、ボウルや洗面器などの容器に水を入れて、どんぐりを入れます。浮いてきたどんぐりがあったら、虫が身を食べたため中が空洞になっているものなので、まだ虫が中にいる可能性があります。浮いてきたどんぐりも処分をしましょう。
どんぐりの下処理の方法① 煮沸消毒する
選別が終わったら、いよいよ下処理をします。下処理にはいくつかの方法がありますが、今回は簡単にできる2つの方法を紹介しましょう。1つ目は煮沸消毒です。
熱湯で5〜10分ほど茹でて、乾燥させます。子どもは早く遊びたがるかもしれませんが、1週間くらいしっかりと乾燥させましょう。しっかり乾いたどんぐりを振ると、カラカラと音が鳴るのが目安です。
どんぐりを煮沸するのに、普段料理で使っている鍋を使うのに抵抗がある人は、アルミ鍋を使うことをおすすめします。
どんぐりの下処理の方法② 冷凍させる
2つ目は冷凍させる方法です。1週間ほど冷凍庫に入れて、出した後は煮沸後と同様にしっかりと乾燥させましょう。風通しが良い場所で乾燥させるのがよいでしょう。
煮沸と冷凍の2つの方法とも、中までしっかりと乾かすことがポイントです。中まで乾いていないと、カビが生えてしまうこともあるので注意してください。
尚、どんぐりを早く乾かそうと電子レンジに入れて温めると爆発してしまうことがあるので、絶対にやめましょう。
どんぐりの簡単な楽しみ方4選
下処理が終わったら、親子でどんぐりを楽しみましょう。面倒くさがり屋で手間がかかるのが苦手だという人にもおすすめの簡単な楽しみ方を、4つ紹介します。
どんぐりの簡単な楽しみ方① 飾る
かわいい容器などに入れて棚の上などにおいて飾っておくだけで、部屋の中が秋らしくなります。子どもは大切などんぐりを、いつも眺めることができるので喜ぶでしょう。宝物のように、缶などに入れて大切にしまっておくのもよいですが、その際は前述したようにしっかりと乾燥させないと、缶の蓋を開けたら虫だらけ、カビだらけという事態になりかねないので注意してください。
どんぐりの簡単な楽しみ方② 図鑑で調べる
どんぐりにはコナラやクヌギのほかにも、いろいろな種類の植物があります。どんぐりの図鑑を読んで、持ち帰ってきたどんぐりの種類を確かめたりほかにどのような植物があるのか知ったりするのも楽しいです。図鑑は購入すると繰り返し読めて、記念にもなります。子どもが大人になって子どもが生まれたときに、自分の子どもとまた読むこともできるでしょう。しかし、購入しなくても図書館で借りてくるだけでも十分です。
どんぐりの簡単な楽しみ方③ おもちゃにして遊ぶ
『どんぐりころころ』という歌があるように、どんぐりを転がすだけでも楽しいです。どんぐりの形はまん丸ではないので転がり方や転がっていく方法が面白く、楽しめます。平らな床で転がして速さや距離、まっすぐ進むかなどを親子で競ったり箱などを使って坂を作って転がしたりするだけで、楽しい時間が過ごせるでしょう。
どんぐりの簡単な楽しみ方④ 工作をする
どんぐりを使った工作といえば、やじろべえやコマ、リースなどいろいろあります。マジックで顔を描くだけでも立派な工作です。やじろべえやコマは簡単にできますが、錐(きり)などを使って穴を開けなければいけません。大人も怪我をしないよう、十分注意してください。少し手間はかかりますが、家族みんなで協力してクリスマスに向けてどんぐりやまつぼっくりで飾りつけたリースを作って飾るのも、素敵です。1つ作ると毎年飾ることができますが、毎年新作を作るのもよいでしょう。
まとめ
子どもがどんぐりを大量に持ち帰っても、面倒に思って何もせずに処分してしまうのはもったいないです。どんぐりを集めて遊ぶのは、子どもの頃の数年のことです。簡単に集められるどんぐりで、親子一緒に楽しめるなんて素敵だと思いませんか?
今回は簡単な方法を紹介しましたが、どんぐりを使った工作はまだまだたくさんあります。家族一緒に楽しめる方法を選択して、どんぐりで秋の楽しいひとときをお過ごしください。