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5日(土)~6日(日)は冬将軍がもうひと暴れ 東北地方の冬はいつまで続く?

小杉浩史気象予報士 / ウェザーマップ所属
5日(土)未明の天気分布の予想(提供:ウェザーマップ)

きょう2月4日(金)は立春、暦の上では春になりました。…と言われても実感が湧きにくい寒さが東北地方では続いています。きょうの最高気温は、仙台が4.4度、青森は-0.2度で真冬日になりました。

2021年12月からの仙台の気温の推移(気象庁データを元に著者作成)
2021年12月からの仙台の気温の推移(気象庁データを元に著者作成)

この冬、特に年末年始からは平年並みか平年より寒い日の方が多くなっています。東北地方の冬はいつまで続くのでしょうか?

週末は“真冬”の天気と寒さに

きょうも日本付近は西高東低の冬型の気圧配置でした。この西高東低を形作っている高気圧は「シベリア高気圧」、低気圧の方は「アリューシャン低気圧」と呼ばれます。

こうして高気圧や低気圧に名前が付くのは、そこからあまり動かないためです。いずれも今週はほとんど動きがなかったことで冬型の気圧配置も長く続いています。(夏の太平洋高気圧やチベット高気圧も動かないからこそ名前が付けられています。)

4日の実況天気図 西高東低の冬型の気圧配置が続いている(提供:ウェザーマップ)
4日の実況天気図 西高東低の冬型の気圧配置が続いている(提供:ウェザーマップ)

あす5日(土)~あさって6日(日)の週末もやはり西高東低が続き、しかも上空の寒気が一層強まります。このため東北地方は最高気温でも0度前後と、一層厳しい寒さになりそうです。

5日の上空約1500mの寒気の予想(提供:ウェザーマップ)
5日の上空約1500mの寒気の予想(提供:ウェザーマップ)

寒気が強まることで日本海の雪雲も発達しやすくなります。この週末、日本海側では雪の降り方が強まり大雪になる所もある見込みですのでご注意下さい。

6日にかけての予想降雪量(提供:ウェザーマップ)
6日にかけての予想降雪量(提供:ウェザーマップ)

また上空の寒気が強いため太平洋側である宮城県の平地でも雪が降り、特にあす朝にかけては平地でも数センチ積もる可能性があります。

きょう宮城県の古川アメダスでは昨年のクリスマス以来ようやく積雪が0センチになったのですが、あす朝はまた真っ白になっているかもしれません。車を運転する際は路面の状況や地吹雪に注意が必要です。

来週後半からは冬将軍もスタミナ切れ?

2月14日にかけての東北各県の予想最高気温(提供:ウェザーマップ)
2月14日にかけての東北各県の予想最高気温(提供:ウェザーマップ)

ただ今月中旬からは徐々に流れが変わっていきます。西高東低の低=アリューシャン低気圧がようやく離れていき、冬型の気圧配置が緩んでいく見込みです。少しずつ寒さも峠を越えていくでしょう。

2月3日気象庁発表の1か月予報より東北の気温の予想(気象庁HPより)
2月3日気象庁発表の1か月予報より東北の気温の予想(気象庁HPより)

またきのう3日(木)に気象庁が発表した1か月予報によると、今月下旬以降は東北地方の気温は平年並みか高くなる予想です。暦通り春の気配が感じられるようになるまで、あともう少しの辛抱です。

気象予報士 / ウェザーマップ所属

東京都出身。大学卒業後、会社員やフリーターなどを経て、2012年に気象予報士を取得。2015年からミヤギテレビにて気象キャスターとして出演中。趣味はバイクに乗ること、目標は「宮城の天気と言えばこの人!」と言われること。南東北の北東から、天気の怖さと面白さをお伝えします。

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