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全裸の男がフィールドに乱入。ヘッドスライディングをした後、彼が隠れた場所は…

宇根夏樹ベースボール・ライター
ヌード・ストリーカー@ナショナルズ・パーク May 26, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 5月26日、試合中のナショナルズ・パークに全裸の男が乱入した。

 厳密に言うと、試合が行われている最中ではなかった。4回表が終わったところで、降雨により、試合は中断していた。

 結局、再開することはできず、翌日に続きを行うことになった。この試合と、当初から予定されていた試合のダブルヘッダーだ。けれども、男がフィールドに出てきた時点では、打ち切りは決定していなかった。

 かつてと比べると、ヌード・ストリーカーはめっきり減った。服を脱がずにフィールドへ降りる観客も同様だ。これは、テレビ・カメラが彼らを映さないようにしている影響、または効果だと思われる。テレビに映らないなら――みんなに観てもらえないなら――やってもしょうがない、といったところだ。

 ただ、この男のパフォーマンス(?)は、ツイッターに数多くの動画がアップされた。さらに、その後の行動も、これまでのヌード・ストリーカー(あるいは着衣の乱入者)とはひと味違った。

 この時、内野にはビニールの防水シートがかぶせてあった。男はそこで水しぶきを上げながらヘッドスライディングをすると、そのまま、シートを巻くタープ・ローラーの中に入り込んだ。このローラーは土管のような形をしていて、中は空洞だ。長さは7~8mくらいだと思われる。

 セキュリティのスタッフも警官も、こんなところに「籠城」されるとは思っていなかっただろう。彼らは、両側から中を覗いた。男を捕まえるのに、時間がかかってもおかしくない状況だった。

 ところが、男は管の中で自分がどこに位置しているのか把握できなかったのか、入ったのとは反対側からあっさりと引きずり出され、局部を露出させながら、連行されて退場した。ローラーに入るのは、あらかじめ計画していた行動ではなかったのだろうか。そもそも、裸になってフィールドに現れる行為自体に、計画性があるのかどうかもわからないが。

 下のツイートは、天候が回復した後、ワシントン・ナショナルズがアップした写真だ。防水シートの向こうにタープ・ローラーがあり、空には虹がかかっている。もちろん、ナショナルズは、ヌード・ストリーカーの動画も写真も掲載していない。

 なお、ナショナルズ・パークでは、一昨年のワールドシリーズでこんなことも起きている。

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ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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