今年の阪神のように「無敗でCSを勝ち上がったチーム」は日本シリーズでも強かったのか
阪神タイガースは、クライマックス・シリーズ(CS)のファイナル・ステージで広島東洋カープをスウィープし、9年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。
CSを無敗で勝ち上がり、日本シリーズへ進んだのは、今年の阪神が延べ12チーム目だ。ここには、2014年の阪神も含めている。全勝ではなく、ファースト・ステージの第2戦に引き分け、ファイナル・ステージは、相手の読売ジャイアンツがアドバンテージの1勝を手にしていたが、阪神が敗れた試合はなかった。
一方、2019年の福岡ソフトバンク・ホークスは、含めていない。ファイナル・ステージは、2014年の阪神と同じ(●)○○○○ながら、その前のファースト・ステージの第1戦に黒星を喫している。
CSで無敗だった過去の11チーム中、日本シリーズでも無敗のまま優勝を飾ったのは、2020年の福岡ソフトバンクしかない。
日本シリーズ優勝も、ほぼ半数の5チームだ。2007年の中日ドラゴンズ、2011年の福岡ソフトバンク、2015年の福岡ソフトバンク、2020年の福岡ソフトバンク、2021年の東京ヤクルト・スワローズがそう。2021年の場合、セ・リーグの東京ヤクルトだけでなく、パ・リーグのオリックス・バファローズもCSで無敗。両チームとも、CSは(○)○○△だった。
CSで無敗かどうかは、日本シリーズ優勝とは無関係のようだ。2014年の阪神、2018年の広島東洋、2022年の東京ヤクルトは、CSから日本シリーズにかけて続いていた無敗の連勝が止まったところから、4連敗を喫した。ただ、CSの無敗から一転し、日本シリーズで全敗のチームはない。
少し違うが、メジャーリーグでは、2007年のコロラド・ロッキーズが、ディビジョン・シリーズとリーグ・チャンピオンシップ・シリーズで7勝0敗(3勝0敗と4勝0敗)ながら、ワールドシリーズでは0勝4敗に終わっている。ちなみに、この年のロッキーズには松井稼頭央がいた。
なお、パ・リーグのプレーオフでは、4チームが一度も負けることなく日本シリーズへ進んだ。1974年のロッテ・オリオンズ、1979年と1980年の近鉄バファローズが○○○、2006年の北海道日本ハム・ファイターズは(○)○○だ。日本シリーズ優勝と敗退は2チームずつ。1974年のロッテと2006年の北海道日本ハムは、どちらも日本シリーズで中日を倒した。1979年と1980年の近鉄は、2年続けて広島東洋に優勝を阻まれた。近鉄の日本シリーズ優勝は皆無だ。