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ドライバーの皆さん、反則金詐欺には気をつけて!10年前の詐欺再燃の恐れあり!?

多田文明詐欺・悪徳商法に詳しいジャーナリスト
(写真:PantherMedia/イメージマート)

8月末に、交通違反の行為をしたとして、反則金名目で現金をだまし取られる詐欺事件が発生しました。

偽警官が反則金詐取、広島・三原「現場で支払い」に注意 9/7(中国新聞社)

車に乗っていた高齢女性がバイクに乗った男に追いかけられて停車すると、警察官を装う男から「一時停止をしていない」と言われて、反則金名目で7千円をだまし取られています。

この手口では「もしかすると、しっかりと止まっていなかったかもしれない」という身に覚えのある部分を突かれて、だまされてしまいます。

実は、この手口自体は10年以上前からあるものですが、再燃の恐れもあり、注意が必要です。

2009年には滋賀県で、携帯電話を操作しながら車を運転した20代女性が、バイクに乗った警察官を装う男に停車させられて、携帯電話での違反行為を問われ、罰金名目で2万円をだましとられています。

このように相手は、ドライバーの行動を見ながら詐欺を働いてきます。

2011年には、宮崎県で60代の女性が車に乗っていると、バイクに乗った警察官を装う男から、拡声器で「止まりなさい」と言われて停車させられ、信号無視を理由に9千円をだまし取られています。

同年に北海道では、20代男性が赤色灯のついた偽のパトカーに乗った男らから、スピード違反の反則金名目で1万3千円をだまし取られてします。

いずれのケースも、追いかけられて、停車させられています。

煽り運転の行為も騒がれていますが、このような詐欺にも注意を要するところです。

違反をしていない人は特に注意が必要!

筆者も恥ずかしながら、過去に一時停止違反などをしてしまい、違反切符を切られたことが何度かありますが、すでに違反をしている人は支払い方を知っているので、この詐欺には遭いにくいかもしれません。

それに対して、ゴールド免許を持つなど、これまで交通違反の行為をしておらず、反則金を払ったことがないような人が狙われる恐れがあります。

それに、ドライブレコーダーがあっても安心はできません。車へわざとぶつかる当たり屋行為でも、詐欺犯らは運転手の死角をついてぶつかってくるように、こうした反則金詐欺でも、カメラの死角をついてきたり、ヘルメットをかぶっての対応をしてくるかと思います。

そしてバイクなどでお金を受け取れば、あっという間に逃走されてしまい、ドロンと消えてしまいます。こうなるともう後を追うこともできません。

反則金は、納付書を使っての振り込みが基本です。

この手の詐欺では、その場での現金払いを促してきますので、くれぐれも制服姿ではない人物から、お金を要求されても払わないようにして下さい。

ただし過去には、車に乗っている人だけではなく、家にやってくるケースもありました。

2012年には、宮城県では、警察を騙る男が20代の女性の住む家を訪れて「旦那さんの交通違反の反則金が未納です」と言い、嘘の反則金の回収をしようとする詐欺未遂事件も発生しています。

今は、電話による振り込め詐欺などの特殊詐欺でも、警察官になりすまして、家を訪れてキャッシュカードや現金をだまし取る手口も横行しています。

くれぐれも偽の警察官のなりすましには、十分な警戒が必要です。

詐欺・悪徳商法に詳しいジャーナリスト

2001年~02年まで、誘われたらついていく雑誌連載を担当。潜入は100ヶ所以上。20年の取材経験から、あらゆる詐欺・悪質商法の実態に精通。「ついていったらこうなった」(彩図社)は番組化し、特番で第8弾まで放送。多数のテレビ番組に出演している。 旧統一教会の元信者だった経験をもとに、教団の問題だけでなく世の中で行われる騙しの手口をいち早く見抜き、被害防止のための講演、講座も行う。2017年~2018年に消費者庁「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」の委員を務める。近著に『信じる者は、ダマされる。~元統一教会信者だから書けた「マインドコントロール」の手口』(清談社Publico)

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