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日傘作りに使える生地と使えない生地。失敗してもワンランク上の仕上がりになるアイデアもご紹介

neige+ 猪俣友紀手芸講師/ハンドメイドクリエイター

こんにちは!neige+の猪俣です

しばらくぶりになりましたが、これから少しずつブログやYouTubeで紹介している作り方を画像と動画で紹介していきたいと思います

まずは今の季節にぴったりな日傘です

日本の夏は本当に暑く、年々日差しも強くなりいつか海外の方のようにサングラスをつけるのが当たり前になってくるんじゃないかなーなんて予感すらするこの温暖化現象

紫外線を甘くみてると10年後のお肌トラブルが心配ですよね

そこで今回は、せっかくお出かけを楽しみにしていた夏休み

今年もおうち時間が増えそうなので、ぜひお子様と一緒にチャレンジしていただきたい

市販の日傘キットを使った「オリジナル日傘」の作り方を紹介したいと思います

作り方はYouTubeでもわかりやすく紹介していますので、わかりにくい時は動画も是非お役立てください

まずは付属の型紙を切り、布を用意します

お手持ちの作り方の説明書と照らし合わせながら進めてみてくださいね!

今回のキットは8枚はぎだったので、8枚分カットします。

特に生地方向がある場合は、型紙を半分におり、中央と直線の底辺の部分を柄に合わせて裁断するようにしてくださいね!

ちなみに今回使用した生地は、デコレクションズさんの防水生地

→ブログでも生地紹介をしていますので是非チェックしてください←

同じ柄でコットンがありますので、作るのが初めての方はコットン生地を強くお勧めします。

なぜかと申しますと、今回作る過程で大きな失敗をしてしまったのです。。。

日傘は最後に布を張ることで仕上がっていくのですが、その際に布に多少の収縮が必要だったのですが、防水生地は全く収縮しないため、本来の仕上げ方とは異なる方法となりました。

もし同じように防水生地のみで進められる方は型紙の取り方に1cmほど余裕を持たせて裁断されることをお勧めします

それでは早速制作スタートです!

まずは、生地が動かないようにウェイト(重石)を使います

ちなみにこのウェイト(重石)は登場するたびにお問い合わせをいただくのですが、こちらはお知り合いの作家さんの旦那様のお手製なのです。すごく使いやすくて重宝しています

そしてひたすら裁断です

日傘作りは準備が結構単調ですが、難しいことは一切なく、ゆっくり進められるのでお子様にもチャレンジしやすいのもお勧めポイントです

夏休みの課題提出などにもいかがでしょう?

余談はさておき。。。

柄を揃えて裁断するとこのように整います

これが形になると非常に目立つので是非ここは慎重に進めてくださいね!

そういう私も。。。最初は作るのが楽しくて2枚目まで特に意識せず、中央だけ合わせて進めていたので

途中で軌道修正しました^^;

裁断はゆっくり焦らず進めましょう ←大事なポイント!

そうしたら底辺の部分を5mmの三つ折りにします

ここは太くなりすぎないようにするのがポイントです

それでないと形にばらつきが出てしまいます

際を縫う時は、まち針を抜きやすいように手前に玉が来るように止めるようにしましょう

そうしたら2枚1組にして、中表に重ねて端を5mmで縫います

この生地は切りっぱなしでも解れてこないので処理が楽なのが利点です

2枚ずつ端を縫えたところです

更に同じようにして縫うと傘本体の形に仕上がってきます

ここまでくるともう傘そのものですよね!

傘を止める用のループを作ったら、傘本体に縫いとめます。

ミシンで作業するのはここまで。

これ以降は全て手縫いで進めます

*この後アクシデントがあり、解くことになるので、付いてるループも付け替えますがとりあえず完成までの流れを紹介させて下さいね!

次に天丸(左)と菊座(右)を作ります

天丸は中央に穴を開けますが、どちらも傘の先端の太さに合わせて穴の大きさを調整します

傘の先端につける「つゆ先」は小さいのでなくしやすく、小物入れに保管しながら進めるのがお勧めです

ちなみにこの小物入れの作り方もYouTubeで公開していますので是非チェックしてくださいね

全ての先端8箇所に手縫いで縫い付けたところです

さて、ここからいざ傘の骨組みを差し込んでいくわけですがここでアクシデント発生!!

全体画像がなくてお伝えしづらいのですが。。。

開こうとした瞬間に傘の先端が突き抜けてしまい大失敗しました><

詳しくは動画でご確認ください(失敗映像も紹介しています)

ということで、ここで全て縫い付けた「つゆ先」を泣く泣く解き・・・サイズの検証をします。

明らかに型紙のサイズと骨組みのサイズ2cmほど開きがあります

ここで購入先に問い合わせますと「型紙は間違えなくあっています」ということでした

実際には傘の骨組みより仕上がりは小さくなるとのこと。それは傘を開いた時に布がピーンと張ることで仕上がるので、布が伸びるという計算だそうです。

ということは、使う布が収縮しない場合型紙の通りでは仕上がらないということになってしまいます。

ここでの失敗はかなり痛いですよね><

だから私もどうにかして完成まで仕上げたいと考えて、レースを足してみることにしました。

でも伸ばすサイズはレースが伸びることを考えると1cmだけが必要だったので、4cmもあるレースをどう扱おうか試行錯誤して仕上げてみました

ということで、、、ここからリベンジ大作戦です

全て繋げた8枚の傘部分の両サイドを3cmほど目打ちで解いて、3つ折りにした部分にレースを縫い付けます。

最初からレースを付ける場合は、底辺を3つ折りで縫った後に同じように縫い付けてくださいね!

表にすると2本のステッチが並びます

意外と綺麗です

そのあとはひたすら解いた部分を本体の色に合わせてもう一度縫い繋げて仕上げます

解いた部分から上糸を引っ張ると下糸が出てきますので、2本出た状態で仕上げに重ねて縫うと仕上がりはさほど影響ありません

せっかく作り直すならばと、「留めひも」もボタンで止めるタイプに変更

そんなこんなで、再びこの状態に戻った。。。というわけです

でも、黒いレースが引き締まって、意外と最初の予定より仕上がりはグレードアップした感じです!!

先ほどと同じようにレースに「つゆ先」を縫い付けるのですが、この時レースの幅に合わせてギャザーを寄せながらつけることで、ちょうど1cm延長したような感じに仕上がります

この部分は動画の方がわかりやすいので

YouTube動画の 12:20辺りから確認して下さいね!

最初の失敗が過りながらも。。。傘の先端を入れてみます

更に先端には「菊座」を通します

「菊座」は手縫いで内側から目立たないように本体と縫い付けると綺麗に仕上がります。

この時、内側の「天丸」は縫わないように気を付けてください(周囲をギザギザに切った円のパーツのことです)

このおかげで破れてしまった場所も隠すことができました!!ラッキー!!

仕上げに傘の先端にパーツの留め具をボンドでしっかり固定します

恐る恐る開くと。。。今度は成功です!!

ホッ

いよいよラストスパートです!

縫い代は同じ方向にするために左側に倒しています

傘の骨と、縫い代部分で手縫いで縫いとめて完成です!縫う時は3回くらいしっかり留めます

この部分もひたすら8箇所黙々と手縫いです

いよいよ仕上げはボタンつけ

このループを止めた部分に手縫いで縫い付けます

ワンポイントになるのでお気に入りのボタンを使うのもお勧めです

私はずっと使えずに温めていたアンティークボタンを使ってみました!

なんてピッタリなんでしょう♪

日傘をお気に入りの生地で作れるなんて、ハンドメイドって本当に素晴らしいですよね!

しかも失敗からのレースがついたことでワンランクアップな仕上がりになり大満足です!

改めて手作りの楽しさを感じる時間でした。

自分で作った喜びと、使う喜び、ものを大切にしようという心も芽生えるので、高学年のお子様には夏休みの課題にぴったりなのではないでしょうか!?

是非親子で一緒に手作りを楽しんでみて下さいね!

最後までお読みくださりありがとうございました

講師 猪俣友紀

neige+手作りのある暮らし

手芸講師/ハンドメイドクリエイター

2005年から『neige+手作りのある暮らし』ブログを運営。Webショップ作品紹介の他、バッグ、ポーチ、手作りマスクなどの作り方を公開中。9年間の手芸店講師を経て、2016年からはヴォーグ学園で講師を務め、現在は独学で身につけた”きれいに仕立てる縫い方のコツ”をYouTubeやInstagramなどのSNSを活用し、初心者向けに丁寧に音声解説紹介しています。近著に「猪俣友紀のミラクルハンドメイド定規BOOK」「端ぎれ&布耳で作るバッグと布こもの」(主婦と生活社)/「はじめてでもすてきに作れるバッグのきほん」(西東社)/「猪俣友紀(neige+)の仕立てがきれいな大人バッグ」(ブティック社)他

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