【外出自粛でも】1200万人以上が集まった米ラッパーのライブイベント
24日から26日の3日間に渡り、世界的に人気のアーティストトラビス・スコットさん(以下:トラビス)がインターネットで音楽ライブ「Astronomical」を行い、同時に1200万人以上もの人を集めた。また、新曲“The Scotts”を世界初披露した。
ただ、ネットのコンサートと言ってもライブの映像を生配信するストリーミングライブでなく、大人気アクションゲーム「フォートナイト」内でライブを行った。
フォートナイトは米Epic Gamesが2018年に配信を開始し、全世界で2億5000万人以上が登録する超人気ゲームタイトルだ(2019年3月時点)。
PCだけでなくPS4、Xbox One、ニンテンドーSwitch、スマートフォンなど多様なデバイスで無料で遊ぶことが出来ることから、幅広い世代を中心に人気を博している。
通常のライブ映像を見るだけのネット配信とは異なり、参加者は様々なデバイスでゲームの世界にログインし、お気に入りのコスチュームに身をまといライブ会場を自由に移動することができる。
ゲーム内でのライブのため、演出もトラビスの思うがままだ。
今回も、突然巨人のようなトラビスがステージを飛び出し歌い出した思ったら、世界全体を水が満たし、ライブ会場は海中へと変わった。
フィナーレには宇宙空間に全員で飛び出し、彗星の中を無重力の遊泳を楽しみながらトラビスの楽曲を楽しむことができた。
3Dのゲーム空間に自分のキャラクターが存在しているので、映像を見るだけよりも、はるかにイベントとしての没入感や自由度が高い。
また、普段から一緒にフォートナイト をプレイしている友人たちとライブを楽しめるのも大きな特徴だ。
ボイスチャットと呼ばれる通話機能で、会話を楽しみながらライブまでの時間を潰し、ライブという”体験”を自宅にいながら一緒に楽しむことができる。
また、このイベントは”ワンタイムイベント”と呼ばれるフォートナイトではおなじみの行事だ。
ワンタイムの名の通り1回きりしか開催されないため、タイミングを逃すと2度と見ることができない。
これまでにも、映画スターウォーズとのコラボイベントや、その後のゲーム内容に大きな変化をもたらしたロボットと怪獣の対決など、逃すと一生見ることのできないゲーム内イベントに多くの人が集まった。
「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」公開前のワンタイムイベントではJ・J・エイブラムス監督が登場し、最新作の撮影秘話を披露、世界初公開の映像も流れた。
また、イベント後にはゲーム内で使えるライトセーバー(スターウォーズおなじみの武器)が出現し、プレイヤーはスターウォーズの世界にどっぷりと入り込んで楽しむことができた。
このように、フォートナイト のワンタイムイベントには”参加しないともったいない”と思わせるような趣向が毎回凝らされている。
PCの前に座り、モニターで映像を見る既存のライブ体験よりも、はるかにインタラクティブなライブ体験となり多くのプレイヤーを魅了している。
今回もトラビスのライブは全世界で同時に1230万人のプレイヤーを集めた。
先日行われた、世界的人気を誇るBTS(防弾少年団)のネットライブの接続者数がおよそ200万人だったので、その規模の大きさもうかがえる。
世界中で外出禁止や自粛が行われている中、ゲーム内でのイベントには大きな可能性が秘められていそうだ。