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ゆるっと見られる美味しい映画3選【食欲や気力、元気がないときに】

渡辺晴陽作家・脚本家/エンタメアドバイザー

さてさて、ゴールデンウィークも終わり、五月も中旬になりました。
五月病でげんなりしている人も多いのではないでしょうか?


そんなときには、気だるいときにもゆるっと見られる日常系の映画もいいでしょう。また、気分が乗らないときは、まずはしっかり食べることが大切!

ということで、今回は美味しそうな料理が登場する映画を3つ選びました。簡単な作品解説に加えて、作品の美味しそうなポイントを紹介します。

かもめ食堂

2006年の邦画作品です。日本人のサチエ(演:小林聡美)がフィンランドで「かもめ食堂」という日本風の食堂を始める物語です。地元の人たちから奇異のまなざしで見られていたサチエたちが、だんだんと受け入れられていくまでの間に起こる日常のちょっとしたアクシデントがのんびりと描かれています。辛い場面や深刻な場面はほぼなく、優しい時間が流れている映画なので、穏やかな気分で見たいときにはベストな映画でしょう。

美味しそうなポイント

本作には派手な料理は登場しません。かもめ食堂のメイン料理は「おにぎり」です。一見すると地味ですが、温もりを感じ、見ているうちにお腹が空くはずです。きっとコンビニなどで買ったおにぎりではなく、手で握ったおにぎりが食べたくなってくることでしょう。

じっくりと抽出したコーヒーを飲みたくなる人もいるかもしれません。

本作は外食続きで疲れている方や、一人暮らしを始めて食事がおろそかになっている方にオススメしたい映画です。じんわりと温かい家庭料理の美味しさを思い出してもらいたいと思います。

本作で美味しそうな料理イメージ
本作で美味しそうな料理イメージ

南極料理人

2009年の邦画作品です。海上保安庁の料理人の西村(演:堺雅人)が、同僚の代理として南極観測隊に同行し、南極大陸のドームふじ基地で過ごす期間に起こる様々なトラブルを描いた物語です。ドームの外はマイナス50度以下で、生物の生きられない環境。一年以上もの間を閉ざされたドームの中で過ごさなければならないという極限状態のため、観測隊の日常はただそれだけでトラブルの連続ですが、ちょっと楽しそうにも見えてしまいます。とはいえ、外部との電話は1分740円、テレビもあまり見られず、娯楽も少ないと思うと、実際に体験するのは辛そうですね。

美味しそうなポイント

西村は限られた水や食料を節約しながら、隊員たちのストレスを少しでも低減するため、工夫をして料理を作ります。ドームふじ基地は標高が高く沸点が90度に満たず、麺が上手く茹でられないなどの問題もある中ですが、美味しそうな家庭料理がたくさん登場します。

なお、私が一番美味しそうに感じたのは「バター」でした。バターに齧りついてみたくなったのは初めての経験でした。

また、インスタント麺やみそ汁など当たり前に食べている料理を美味しく感じたいときには、ぜひ見てもらいたい作品です。

本作の美味しそうな料理イメージ
本作の美味しそうな料理イメージ

幸せのレシピ

2007年のアメリカ映画です。マンハッタンのレストランの料理長ケイト(演キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)と、姪のゾーイ(演:アビゲイル・ブレスリン)、レストランに副料理長としてやってきたニック(演:アーロン・エッカート)の三人が織りなす物語です。物語の序盤でケイトの姉のクリスティーンが亡くなってしまうなど、ショッキングな部分もありますが、基本的に楽しいロマンス映画です。人気レストランの厨房の場面が本格的に描かれていて、お仕事ドラマとしても面白い作品です。生真面目すぎるケイトと、気さくで軽い雰囲気のニックのロマンス。ゾーイとケイトの関係性や、ニックがゾーイに与える影響、日常に巻き起こる数々の問題など、楽しくもハラハラしながら見られます。

美味しそうなポイント

舞台がレストランなので、美味しそうな料理は数えきれないほど出てきます。その中でも、特に印象的なのは、ニックがつまみ食いしているパスタかもしれません。本作を見れば、茹でたてのパスタにバジルを雑にちぎって乗せて食べてみたくなるはずです。家でミートソースやボロネーゼを食べる際にはマネをしてみたいものですね。

ゾーイが楽しそうに料理をしているシーンでは、同じような料理でも数倍美味しそうに見えるのも不思議です。やっぱり、料理はメニューの内容よりも、笑顔で食べるのが一番美味しいということでしょう。

さすがに本格的な料理はマネできませんが、料理を楽しく食べるスタンスは日常にも取り入れてみたくなります。

本作の美味しそうな料理のイメージ
本作の美味しそうな料理のイメージ

今回はゆるく見られて美味しそうな映画を紹介しました。

元気が出ないときには美味しそうな映画を観て、しっかりとご飯を食べて、英気を養いましょう!

ただし、今回の映画は真夜中に見るとお腹が空いて辛いかもしれないので、注意してくださいね。

他にも、気分が乗らないときにオススメの映画を紹介した記事があります。

興味のある方は下記のリンクや筆者プロフィールページからチェックしてみてくださいね。

作家・脚本家/エンタメアドバイザー

国立理系大学院卒、元塾経営者、作家・脚本家・ライターとして活動中。エンタメ系ライターとしては、気に入ったエンタメ作品について気ままに発信している。理系の知識を生かしたストーリー分析や、考察コラムなども書いている。映画・アニメは新旧を問わず年間100本以上視聴し、漫画・小説も数多く読んでいる。好みはややニッチなものが多い。作家・脚本家としては、雑誌や書籍のミニストーリー、テレビのショートアニメや舞台脚本などを担当。2021年耳で読む本をつくろう「第1回 児童文学アワード」にて、審査員長特別賞受賞。

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