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バーランダーと千賀、キンターナを加え、メッツのローテーションは万全なのか

宇根夏樹ベースボール・ライター
千賀滉大 AUGUST 7, 2021(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

 ニューヨーク・メッツは、ジャスティン・バーランダーホゼ・キンターナに続き、ローテーションに千賀滉大も加えた。SNY(スポーツネット・ニューヨーク)のアンディ・マルティノらが、5年7500万ドルで合意、と報じている。バーランダーの契約は2年8666万6666ドル、キンターナは2年2600万ドルだ。

 今オフ、メッツからは、3人の先発投手がFAになった。ジェイコブ・デグロームタイワン・ウォーカークリス・バシットだ。デグロームは、テキサス・レンジャーズと5年1億8500万ドルの契約を交わした。

 人数は、マイナス3とプラス3だ。昨オフに3年1億3000万ドルの契約を交わしたマックス・シャーザーと、今オフ、年俸1400万ドルの球団オプションを行使して引き留めたカルロス・カラスコがいるので、ローテーションの5人は揃った。

 この5人は、日本プロ野球で投げた千賀を含め、いずれも、2022年に140イニング以上で4.00未満の防御率を記録した。防御率は、3.97のカラスコが最も高く、あとの4人は3.00未満だ。ちなみに、デグロームは64.1イニングで防御率3.08、ウォーカーは157.1イニングで防御率3.49、バシットは181.2イニングで防御率3.42を記録した。

 ただ、来シーズンのローテーションに並ぶ予定の5人のうち、2021年に100イニング以上は、179.1イニングのシャーザーしかいない。カラスコとキンターナの防御率は、ともに6.00を超えた。

筆者作成
筆者作成

 来シーズンの年齢(6月30日時点)は、バーランダーが40歳、シャーザーが38歳、千賀が30歳、カラスコが36歳、キンターナは34歳だ。5人のなかで千賀が最年少で、20代はいない。過半数の3人は、30代後半だ。デグローム、ウォーカー、バシットの3人は、今シーズンの年齢が、34歳、29歳、33歳だった。

 なお、ローテーションの穴埋めが必要になった場合は、デビッド・ピーターソンタイラー・メギルが先発マウンドに上がる可能性が高い。どちらも、27歳の生え抜きだ。今シーズンは、ピーターソンが105.2イニングで防御率3.83、メギルは47.1イニングで防御率5.13。先発登板に限ると、91.0イニングで防御率3.86と41.1イニングで5.01を記録している。

 なお、千賀については、こちらでも書いた。

「千賀滉大の「奪三振率」はMLBで上がる!? フォークを決め球とした野茂英雄の場合…」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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