イスラーム国はアブー・ハサン・ハーシミー・クラシーなる人物を新カリフに任命したと発表
イスラーム国は2月6日に声明を出し、同月2日に米軍の特殊作戦によってシリア北西部のイドリブ県アティマ村近郊で殺害された指導者(自称カリフ)のアブー・イブラーヒーム・クラシーに弔意を示すとともに、後任のカリフにアブー・ハサン・ハーシミー・クラシーを任命したと発表した。
ドゥラル・シャーミーヤなどシリア反体制系の複数メディアが、イスラーム国に近いSNSによって声明が共有されているとして伝えた。
イスラーム国は声明で、シリア国内で活動を続けるメンバーらに向けて、クラシー殺害に我慢と忍耐をもって臨むとともに、これまでに殺害された先達らと同じ道を歩むよう呼びかけた。
アブー・ハサンなる人物に関して、国際テロ組織でシリアのアル=カーイダとして知られるシャーム解放機構(旧シャームの民のヌスラ戦線)が指導する反体制派の支配地で活動するシリア北部侵害記録センター(VDC-NSY)は、イスラーム国が新指導者の名前や素性を公表しないことは、その手法や政策において異例ではないとしたうえで、米国の標的とならないよう新指導者が誰であるかを隠し続けることだろうとの見方を示した。