アド街で話題の四万温泉 宿選びやプランニングが困難な理由
関東圏の穴場ずらし旅の愛好家、とらべるじゃーな!です。
出没!アド街ック天国で四万温泉(群馬県)が紹介されました。この秋に訪ねてみようかなという方も、いらっしゃるのではないでしょうか? しかし、四万温泉は、宿選びやプランニングが意外に難しい温泉です。
その理由は、四万温泉が、南北に縦長の温泉地であること。四万川に沿って温泉旅館が点在し、いちばん南から北の旅館まで、歩くと実に1時間かかります。
では、クルマで行こうかな?となりますが、実は道幅がかなり狭いのです。駐車場もさほど多い訳ではなく、狭いところですっとUターンできる技術がないと困ることがあります。
それでは、電車やバスでとなりますが、バスの定期路線があるのは、温泉地の真ん中、ジブリのモデルとも言われる積善館(せきぜんかん)の辺りまでです。
(※北の奥四万湖方面の臨時バスを運転する時期もあり)
なお、四万温泉の紅葉は、例年10月下旬からですが、2023年は11月初旬からが見込まれます。
四万温泉は5地区を押さえておくと便利
あまり意識されませんが、四万温泉は、実は5つの地区に分かれます。
例えば、アド街の1位「世のちり洗う四万温泉」で紹介された、四萬館は温泉口地区、積善館、酒屋併設の中村屋、女将が手紙を書いてくれるあやめや旅館は新湯地区となります。
クルマでも、公共交通機関でも、便利なのは中心の新湯(あらゆ)地区です。
多くの人が泊まらずとも見に行く、ジブリのモデルともされる積善館は、新湯地区にあります。また、積善館は、夜の方がきれいですので、ほかの地区に泊っていると、行くのが大変です。
一方、川沿いの足湯や、湯治場の雰囲気を楽しみたい場合は、山口地区がおすすめ。積善館や温泉街までは、徒歩20分の場所です。
温泉口地区とゆずりは地区は、四万温泉のなかでも穴場
一方、穴場旅専門の筆者が勧めたいのは、温泉口地区。温泉口地区は、何もありませんが、四万川の流れが印象的で、人がおらず静かな場所です。
積善館や温泉街までは、徒歩30分あるので、温泉口地区ならクルマでの訪問がおすすめです。この地区は、土地に比較的余裕があり、駐車場はソコソコ止めやすいです。
また、北のゆずりは地区も静かでよい場所です。川のイメージがある温泉口地区に対し、標高もわずかに高くなり森のイメージです。
積善館や温泉街まで、徒歩10分強で便は悪くないのですが、この地区には路線バスの定期便は走っていません。そのため、旅館の送迎や、臨時バス(四万温泉ぐるりんバス)が頼りです。
温泉口地区の柏屋旅館
静かな温泉口地区に、柏屋旅館という宿があります。
常連も多い宿で、アド街放映時には、テレビの前で「出演」に期待したはずですが、結果は、系列のカフェ、宿の方が撮った天体写真、そして百景で看板が映ったに留まりました。
柏屋旅館のエントランスです。レトロ温泉ランキングで銀山温泉(山形県)を押さえて1位を取った、四万温泉らしいレトロな内観です。
3つある温泉は、空いていれば貸し切り自由!
食事は、女性を意識して、少し甘口の仕上げ。センスが良いです。
選べる朝食は、常連さんはほとんどが洋食をチョイス。パンが絶品です。アド街では、系列のシマテラス(ピザ、焼き立てパン、カフェ)が取り上げられました。
柏屋旅館は、静かな環境、川は見えないものの山側で落ち着く貸し切り温泉、甘口でセンスの良い夕食、手作りのパンなど、総合力が売り。
テレビ番組では、文豪が泊まった、お酒が上から降りてくるお風呂、女将直筆の手紙といった、ピンポイントで分かりやすい宿が取り上げられることもあり、採用されなかったのは残念でした。
川沿いの土地に限りがあり道幅が狭いためか、大手資本が入らず、手作りの味わいがある四万温泉。ぜひこの秋に訪ねてみてください。
四万温泉を含め、群馬県の静かな穴場は、下のページで順次紹介中です。