この選手がホームランを打ち「前半20本塁打以上で後半0本」は皆無に。本塁打王争いはここから!?
7月25日、ピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ)は、3回表と6回表にホームランを打った。
これにより、前半に20本塁打以上の13人、ナ・リーグの9人とア・リーグの4人のうち、オールスター・ブレイク後のホームランが皆無の選手はいなくなった。
アロンゾは、7月6日にシーズン26本目のホームランを打った後、12試合続けてホームランがなく、その間の50打席は打率.171(41打数7安打)と出塁率.300に終わっていた。
もっとも、それまでの打率と出塁率も、高くはなかった。79試合の334打席で、打率.218(294打数64安打)と出塁率.311だ。
一方、アロンゾのパワーに、疑問の余地はない。メジャーリーグ1年目の2019年は、53本のホームランを打って本塁打王を獲得したのみならず、ルーキーのシーズン最多記録を塗り替えた。その後、短縮シーズンの2020年は16本塁打、2021年は37本塁打、2022年は40本塁打。2019~22年の計146本塁打は、このスパンの最多だ。アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)より9本多い。
今シーズンのナ・リーグ本塁打ランキングにおいて、アロンゾの上にいるのは、32本塁打のマット・オルソン(アトランタ・ブレーブス)だけだ。その差は4本なので、本塁打王の行方は、まだまだわからない。
一方、ア・リーグでは、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)が36本塁打を記録し、アロンゾと同じ本数のルイス・ロバートJr.(シカゴ・ホワイトソックス)に8本差をつけている。
こちらも、確定とは断言はできない。
エンジェルスは、101試合を終えたところだ。2年前、エンジェルスが7月28日に行った101試合目に、大谷はホームランを打ち、シーズン本塁打を37本とした。この時点で、サルバドール・ペレス(カンザスシティ・ロイヤルズ)は24本塁打。大谷より13本少なかった。ロイヤルズが101試合を終えた時点でも、25本塁打だった。この年のア・リーグ本塁打王は、48本塁打のペレスとブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)が獲得し、大谷は2本及ばなかった。
また、8月1日のトレード・デッドラインまでに、大谷がナ・リーグのチームへ移籍した場合、そこから何本のホームランを打っても、ア・リーグにおける本数は増えない。
なお、今シーズン、ペレスは17本塁打(前半15本と後半2本)、ゲレーロJr.も17本塁打(前半13本と後半4本)だ。
後半のホームランは、オースティン・ライリー(ブレーブス)の6本が最多。ア・リーグでは、トリスタン・カーサス(ボストン・レッドソックス)とチャズ・マコーミック(ヒューストン・アストロズ)の5本が最も多い。彼らのシーズン本塁打は、ライリーが22本、カーサスが14本、マコーミックは13本だ。