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夢をかなえること、幸せをつかむこと、「点」と「線」の考え方

横山信弘経営コラムニスト

私は企業の現場に入り、目標を絶対達成させるコンサルタントです。であるからこそ、目標達成に向けてなかなか気持ちが入らない人、そんなに頑張らなくてもいいではないかと主張する人がいることも知っています。

企業が掲げた目標でも、人生において設定した夢や願望でも構いません。私は最近、

夢は「点」であり、幸せは「線」である

と考えるようになっています。

現在という「点」と、夢が実現する時期の「点」とを結び、ひとつの「線」を作ります。その「線」の存在が幸せの証だと捉えるのです。大きな夢があれば、その分「線」は長く引かれるため、「幸せ」の状態もまた長く続いていきます。

「夢」とか「願望」とか大きなものでなくとも、たとえ他人から課せられた「目標」であっても同じで、その達成時期を「点」にして、現在の「点」を繋いで「線」を作るのです。こうすると「幸せの線」ができあがります。

無理そうだと思える目標を達成するプロセスにおいて、神経伝達物質「ドーパミン」が分泌されます。幸福物質である「ドーパミン」が出続ける「線」を追いかければ、「幸せの線」はどう再現されるのかはわかります。

したがって、目標なんて達成するとは思っていない人、願望があっても実現するわけがないと思い込んでいる人は、達成時期の「点」をイメージすることができません。このため、現在の「点」と「線」で繋ぐことができないのです。だから幸せになれないのだ、と思います。

まだ夢が叶っていない状態でも、目標が達成していない状態でも、今の自分に失望する必要はありません。このまま頑張れば達成するに違いない、仲間を信じて努力すれば実現するはずだ、という実感を得られるだけで「幸せの線」が未来へと引かれていきます。人は幸せになれるのです。

つまり、

●夢がかなってはじめて幸せになれる、目標が達成してはじめて心が豊かになれる

という発想は勘違いである、ということです。ゲームをやる人ならわかるでしょうが、ゲームをクリアするまでが楽しいのです。プラモデルでも同じです。プラモデルを完成させるまでが幸せな時間なのです。

また、「現時点」と「目標地点」との距離が遠ければ遠いほど、ギャップが大きければ大きいほど、幸せの線は長くなる、幸せの幅が大きくなります。

他人と比べ、今がどんなに貧しく、環境に恵まれてなく、寂しい状況で、つまらない日常が自分の周りに滞留していると思っても、その分だけ、未来への「幸せの線」は、急傾斜で続くと捉えましょう。「成長の実感」という報酬が人を幸せにすると考えるのです。

ただ、あまりに夢実現までの「線」が長いと、いくら「幸せの線」とはいえ、途中からたわんできます。「幸せの線」はまっすぐでなければならないため、「線」を下支えする「点」がいくつか必要になってきます。

ですから途中、途中に、中間地点の目標を設定します。5年後に叶えたい夢があるなら、1年後、2年後にどうなっていたらいいのか、中間地点の「点」を設定して、その「点」と現時点を「線」で繋いでいきます。

自分自身に明確な夢や人生の目標がない、というのであれば、他の人の夢実現や企業の目標達成に関わると良いと思います。そうすることで「幸せの線」を分かち合うことができるようになります。

経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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