本塁打王に加え、奇跡のストリークも継続。4年続けて打率はぴったり同じ
ボルティモア・オリオールズのクリス・デービスと同じく、オークランド・アスレティックスのクリス・デービスもパワー・ヒッターだ。後者のデービスは、ここ3年とも40本塁打&100打点をクリア。今シーズンは48本塁打を放ち、初めてタイトルを獲得した。
ただ、8月に「3年連続40本塁打&100打点に迫る、もう一人の「クラッシュ・デービス」が初タイトルを獲得する!?」で書いたとおり、3年連続40本塁打&100打点は、過去にも達成した選手がいる。ベーブ・ルースは1926年から1932年まで、このストリークを7年続けた。
一方、デービスが継続している、これとは別のストリークは、前人未到だ。2015年、2016年、2017年、2018年の打率はすべて同じ。4年続けて.247を記録した。2015年は440打席で規定打席に届かなかったが、過去3年はいずれも600打席を上回っている。イライアス・スポーツ・ビューローによると、4年連続で小数点第3位まで同じ打率は、各シーズンとも10打数以上の選手では、デービス以外にいないという。
ちなみに、私がこのストリークについて知ったのは、レギュラーシーズンが終わる直前だった。ツイッターに「クリス・デービスが今年も打率.247になりそう。」というメッセージをいただいた(感謝!)。
レギュラーシーズンの最終戦に出場したデービスは、センターフライと三振に倒れ、3打席目は代打を送られた。もし、2打数0安打でなく、2打数1安打や3打数0安打であれば、打率.247のストリークは途切れていた。20通り(5打数以内)の結果のうち、打率が.247となるのは、1打数0安打と2打数0安打、4打数1安打と5打数1安打の4通りだった。3打数なら、安打数にかかわらず、打率.247にはならなかった。
今から10年前には、アダム・ダンが似たような――内容や価値はまったく異なる――ストリークを記録している。2005年から2008年まで、どのシーズンも40本ずつ、ホームランを打った。こちらは、4年続けて同じ本数のなかでは、最も多い。ダンの場合、2009年は38本塁打(2010年も38本)にとどまり、ストリークを5年連続に伸ばすことはできなかった。
デービスのストリークは、来シーズンも続くだろうか。10月3日のワイルドカード・ゲームで、デービスは打率.250(4打数1安打)を記録した。これは、1試合の打率としては.247に最も近い数値だ。アスレティックスはデービスのホームランによる2点しか挙げられず、ニューヨーク・ヤンキースに敗れ、ポストシーズンから姿を消した。