水分摂取のお役立ちグッズ【介護用品紹介】
田舎の民間病院で理学療法士として勤務しているぴぴです。
みなさまにひとつでもためになるような知識や情報をお届けしていきたいと思います。
今月のテーマ11月11日介護の日にちなんで「介護便利グッズ」です。
今回は高齢者や身体に障害のある方が水分を摂るときに便利なグッズをご紹介します。
水分摂取のお助けアイテム
取っ手付きコップ
三信化工 UDマグカップ カタログ6ページに掲載されています
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取っ手がついていることで、軽い力でも持ち上げやすく、取っ手に引っ掛けた手とコップに添える手のひらで支えることができるため、持ち上げたときに安定感があります。
プラスチック製のため、落としても割れづらく、万が一手が滑って落としてしまったとしても割れた破片でケガをするというリスクは少ないです。
内側にメモリがついているため、水分摂取量の確認をしたい場合にもわかりやすいです。
ストロー付きコップ
先述の取っ手付きコップは、水分を摂る際に
・持ち上げる
・傾ける
といういう2ステップが必要で、口につけて傾けることが難しいケースがあります。
ストロー付きのコップであれば、傾ける動作は省略できるため、腕の力が弱くなってしまった方や、関節の可動範囲が狭くなってしまった方にも扱いやすいです。
ストロー付きコップはコップの蓋にストローを通す穴が空いているタイプが多く、蓋付きという点でもこぼれにくく、力が弱くなった方や、手が震えるなどの症状がある方にもおすすめです。
取っ手付きコップと互換性のある製品が多く、取っ手とストローの合わせ技を使うことで、最小限の力と動きのみで、水分摂取時の身体負担軽減につながります。
吸い飲み具
吸い飲み具は、小型のやかんのような形状で、水分を入れて、細長いストロー部分から液体が出てくるようになっています。
ストロー付きコップは自分で水分を摂ることができる人が使うことが多いですが、吸い飲みは寝たきりの方や治療の過程で安静を必要とされる方に介護者が補助するときに使うことも多いです。
キャップ付きなので水分を摂るときに傾けてもこぼれにくく、メモリがついていて、水分摂取量を把握しやすいです。
ストローキャップ
ペットボトルの蓋の代わりに取り付けることができるストローキャップは、こどもから高齢者までみんなが使いやすいユニバーサルデザイン製品です。
ペットボトルは大小様々ですが、300〜500グラムの重さを顔の高さまで持ち上げることは、腕の力が弱くなった方には難しい動作といえます。
ストローキャップを使えば、ペットボトルを持ち上げることなく水分摂取ができるし、持ち運びにも便利で、、出先でペットボトルが空になっても、新しく購入したボトルに付け替えることもできますね。
まとめ
前回のカトラリー編に続き、今回は水分を摂るときに便利なグッズをご紹介しました。
人間は1日に2.5リットル程度の水分が必要といわれていますが、高齢者の方は水分を摂るとトイレが近くなるからと敬遠したり、自分で摂取することが難しい方は、介護者が気にかけていないと食事の時間に飲むだけになってしまうこともあります。
自分で水分が摂れるようになると、タイマーや声かけで水分摂取のタイミングを知らせることもでき、こまめな水分摂取ができるようになります。
夏でも冬でも脱水症のリスクはあるため、ご紹介したようなグッズをうまく活用して、こまめな水分摂取を意識しましょう。
次回からは、安全な歩行をサポートしてくれる歩行補助具をご紹介したいと思います。
少しでも理学療法士やリハビリテーションに興味を持っていただけたらうれしいです。