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【大阪・豊崎】「美味しんぼ」にも登場したおでんの名店、唯一無二の〝かんさいだき〟が旨い!

北代靖典フリーライター(大阪市)

おでんが食べたくなる季節ですね。

そこで本日はおでんの名店、グルメ漫画「美味しんぼ」に2回も登場した「常夜燈豊崎本家」を訪ねました。場所は大阪メトロ中津駅から徒歩約5分。阪急電鉄大阪梅田駅の茶屋町口からも、少し歩きますがアクセス可能です。

かんさいだきの常夜燈豊崎本家
かんさいだきの常夜燈豊崎本家

関西で関東のおでんを指す場合を「関東煮」とも言いますが、それに対して同店は「かんさいだき」。名付け親は森繁久彌さんで、理由は関西風の薄味だからです。店内の壁には、その森繁久彌さんの直筆の書が飾られていますよ。ちなみにお初天神の境内でお店を始めた頃、そこの常連だったそうです。

森繁久彌さんの直筆の書
森繁久彌さんの直筆の書

店内は4人掛けのテーブル席が3つ。カウンター席もあります。店主の松尾圭司さんは三代目で「ここは繁華街ではないですので、ここを目指して来ていただかないといけません。だから自家製にこだわっています」と話す。

店内の雰囲気
店内の雰囲気

「かんさいだきセット」は14種類の具材すべてが味わえる

おでんお具材は全部で14種類
おでんお具材は全部で14種類

14種類の具材のすべてが味わえる「かんさいだきセット」は5100円(税込み、以下同)。単品は250円~450円。アクが出るため牛すじはない。

今回は、好みでロールキャベツ、大根、焼き豆腐、えび天、すまき、がんもどきを注文しました。きゅうりの漬物300円も追加です。

自家製にこだわる
自家製にこだわる

ドリンクは、エビスビール生中ジョッキ715円を。ほかに純米酒や芋焼酎、麦焼酎もあります。

着席後、ビールと突き出しの卵豆腐が届きました。

突き出しの卵豆腐
突き出しの卵豆腐

ビールを飲んで突き出しを食べ終わった頃、おでんが目の前に。

唯一無二のおでん「かんさいだき」を堪能する

おおっ。見るからにおいしそうです。

早速、大根を頂きました。

味がしみ込み、めちゃくちゃウマい!

えび天、すまきも、味わいました。

えび天は人気で、粗くつぶしたむきえびにショウガで風味をつけ、卵と植物からとったデンプンのわらび粉を加えて団子にしたもの。えびの旨みとプリプリとした食感が楽しい一品です。

すまきはハモのすり身に卵白、わらび粉を練って蒸し上げたもの。

豆腐を除いてすべて自家製だそうです。

ロールキャベツも他店と違いますよ
ロールキャベツも他店と違いますよ

ロールキャベツは神戸牛と淡路島産の玉ねぎを使い、キャベツもシャキシャキで味わい深い。このロールキャベツ、初代の女将さんの考案で、おでんダネに最初に加えたことで知られていますよ。

そうなんです、おでんにロールキャベツを最初に入れたのはここの初代の女将さんなんです。

「最初は『変わったものを入れてる』と、冷ややかな目で見られていたらしいですよ」と松尾さん。

いや~、知りませんでしたね。

ダシは、鶏ガラスープにモミジ(鶏の足)を加えて煮込み、鍋の底には鯛の頭と羅臼昆布を敷いて上品な味わいに。残ったダシも継ぎ足していくことで、味に深みを加えています。

おでんはどれもこれもウマい! 

きゅうりの漬物もおいしい
きゅうりの漬物もおいしい

〆には茶飯(味付けご飯)440円もあります。

また、同店は人気のグルメ漫画「美味しんぼ」に、2回も登場しています。

79巻にはお初天神の店舗が、106巻には現在の店舗が掲載されています。

「作者の雁屋哲先生から掲載依頼があったんです」(松尾さん)といい、読んでから訪ねてみるのも楽しいかもしれません。

「美味しんぼ」にも取り上げられた名店
「美味しんぼ」にも取り上げられた名店

ご馳走様でした。

とにかく、おいしいのでおすすめです。

店舗情報

店名:常夜燈 豊崎本家
住所:大阪市北区豊崎2-8-14 池永ビル
電話:06-6371-1115
営業時間:17:30~22:00
定休日:日曜・祝日
アクセス:大阪メトロ中津駅から徒歩約5分

フリーライター(大阪市)

新聞記者を経て、フリーライターに。小説執筆、新人賞も受賞。グルメ、イベント、人物記事など多数。現在、ブログサイト「居酒ジャーナル」など運営中。

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