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「ウイング・ストライカー」岡崎慎司の成長に日本人選手のヒントがある

杉山茂樹スポーツライター

4年前の今頃だった。岡田ジャパンの調子はここからおかしくなっていった。ベネズエラに0−0。中国に0−0。韓国には1−3、セルビアの3軍には0−3で敗れた。いずれもホームで。

南アW杯直前に、岡田監督がメンバーをいじる必要に迫られたのも、この悪い流れがあったからこそ、だ。この時期に変調をきたしたことが、結果的に奏功した。

日本のサッカー界は、少なくとも当時の方がエンタメ性が高かった。岡田サンの辞める、辞めない発言で一気に騒々しくなった4年前が懐かしく感じる。

今回、その手のお楽しみはまるでない。スケジュールを見れば、残された試合はニュージーランド戦(3月5日)とキリンチャレンジ(5月27日・対戦相手未定)の、わずか2つ。

お隣の韓国はといえば、最近コスタリカ、メキシコと戦い、さらに米国戦も組まれている。強化にはうってつけの相手と3試合戦う。イベント的にも盛り上がる仕組みになっている。最後の直線にきて鞭が入っている韓国。対する日本は馬なり。鞭が入れられない設定になっている。自ら失速、勝手に勢いを失っている感じだ。

4年前は、ここで本田圭佑が目立った活躍をした。チャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦、対セビーリャ戦。そこで決めたフリーキック一発で、彼の人生は変わった。岡田サンは考え方を変えざるを得なくなった。

本田の0トップ。それによってベンチに追いやられたのが岡崎慎司だった。

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スポーツライター

スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、プレスパス所有者として2022年カタール大会で11回連続となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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