『白と黒の革命』が映す日本社会の中東観――松本清張と国際ジャーナリズム(3)
この歴史の激動を背景にして執筆されたのが、『白と黒の革命』である。なぜ白なのかは、右で推測した。なぜ黒なのだろうか。一つには宗教指導者のまとう衣装が黒だからだろう。そして、もう一つには、石油会社の陰謀が革命状況に火をつけたとのストーリーだからだろう。陰謀の色だから黒なのだろう。その陰謀の議論に入る前に語っておきたいのは、清張がイランを訪れた背景である。
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