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【史上最年少名人ロード】1敗で挑戦権争いトップを走る藤井聡太竜王、A級6回戦で佐藤天彦九段と対局開始

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 12月23日。愛知・名古屋将棋対局場において第81期A級順位戦6回戦▲佐藤天彦九段(34歳)-△藤井聡太竜王(20歳)戦が始まりました。

 藤井竜王は現在4勝1敗。名人挑戦権争いのトップを走っています。昨日おこなわれた豊島将之九段-広瀬章人八段戦で豊島九段が敗れたため、1敗は藤井竜王ただ1人となりました。

 佐藤九段は現在1勝4敗。残留を目指すためにはこれ以上負けると、状況は厳しくなります。

 両者の過去の対戦成績は藤井4勝、佐藤1勝です。

 両者は現在、棋王戦で挑戦権を争っています。

 本局がおこなわれるのは藤井竜王のホームである名古屋。東京在住の佐藤九段が移動しての対局となります。

 順位戦の先後はリーグ発表時にはすべて決まっています。昨日はB級1組で、後手番の千田翔太七段が1手目を指してしまうというアクシデントが起こりました。

 本局は佐藤九段が先手です。

 10時、記録係が対局開始の合図をします。

「それでは時間になりましたので、佐藤先生の先手番でお願いします」

 両対局者は「お願いします」と一礼。持ち時間各6時間(ストップウォッチ形式)の長い対局が始まりました。

 戦型は矢倉に進みました。棋王戦準決勝でも佐藤九段先手で矢倉。藤井竜王が優位に立ったあと、最後は逆転で佐藤九段が勝っています。

 藤井竜王の今年度成績は32勝7敗(勝率0.821)です。

 佐藤九段の今年度成績は13勝11敗(勝率0.542)です。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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