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人生に悩んでいる人へ。スティーブ・ジョブズの名言「死を前にしたとき…」英語&和訳(偉人の言葉)

鈴木隆矢翻訳家

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こんにちは!ほんやく検定1級翻訳士の鈴木隆矢です。
今回はスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)の名言をご紹介します。スティーブ・ジョブズ(1955~2011年)はアメリカの実業家で、アップル社の共同設立者の一人としても有名です。
今回は人生に悩んでいる人に届けたいスティーブ・ジョブズの名言をご紹介します。

ご紹介する名言につきましては、BrainyQuote というアメリカのサイトに記載されているものをGoogleの書籍検索にかけ、それが英語圏の複数の書籍で使用されていることを確認の上、その人物の言葉として記事に掲載しております。
古い人物の言葉ですとそれが本当にその人物の言葉なのか確認が難しい場合もございますが、複数の書籍で使用されている言葉であれば、それがその人物の考えを反映した言葉であると判断できるのではないかという考えのもと記事を執筆しております。

人生に悩んでいる人へ。スティーブ・ジョブズの名言「死を前にしたとき…」英語&和訳(偉人の言葉)

“Remembering that I'll be dead soon is the most important tool I've ever encountered to help me make the big choices in life. Because almost everything -- all external expectations, all pride, all fear of embarrassment or failure -- these things just fall away in the face of death, leaving only what is truly important. Remembering that you are going to die is the best way I know to avoid the trap of thinking you have something to lose. You are already naked. There is no reason not to follow your heart.”

「そう遠くないうちに自分も死ぬということを思い返す、それは人生において大きな決断をするとき、私の背中を押してくれる、私が出会った最も大切な道具です。ほとんどのものは、周囲の期待も、プライドも、恥をかくことへの恐怖も、失敗への恐怖も、死を前にしたときそれらは崩れ去ります。本当に大切なものだけを残して崩れ去ります。いずれ自分も死ぬということを思い返す、それは『失うものがある』という錯覚に陥らないための一番の方法です。皆さんは既に裸なのです。自分の心に従わない理由はないということ」

スティーブ・ジョブズ(アメリカの実業家)

死とは引退。常に死後を意識して生きる。
私の母は今71歳なのですが、私が子供の頃から体が弱かったのですよね。持病をいくつも抱えていて、「私はいつ死ぬか分からないから覚悟しておいてね」といつも言われていた。
私はお母さん子だったので、つらかったのですね。「お母さんが死んじゃったらどうしよう」と、その恐怖がいつもあった。

魂は続きから始まっている

10代の頃から常に意識していたことがあるのですね。それは、平たんな道と険しい道があるとき険しい道を選ぶ。近道と遠回りがあるとき遠回りを選ぶ。楽な道は選ばない。
父が土木の仕事をしていたのですね。井戸を掘る仕事なのですが、父はその仕事を私に継がせたいと思っていたようなのですよね。私はそれは嫌だった。父の築いたものを引き継ぐのは嫌だった。ゼロから何かを始めたいと。

因果律。この世の全ての現象にはその原因が存在する。
どこから来たのだろうなと、その信念は。別に誰かに何かを言われたわけではないのですよね。何かきっかけになるような出来事があったわけでもない。ただ、迷いはなかった。確信を持って拒絶していた。
今でもそうなのですよね。今でもその信念は変わっていない。仕事でも私生活でも、楽な道は選ばない。
生まれる前からなのではないかなと。

信念はたった一度の経験で生まれるものではないと思うのですね。何度も失敗して何度も痛い目にあって初めてそこにその確信は生まれる。
以前車を運転中事故に遭いそうになったことがあったのですね。信号を無視してしまったのですよね。めったに通らない道で赤信号に気付かずに交差点に入ってしまった。それは相手の車が間一髪、寸前のところで止まってくれたので事故にならずには済んだのですが、怖かったのですよね。もう二度とその道は通らないと心に決めて。
それから1カ月もしないうちにまた危ない運転をしてしまったのですよね。それはよく通る道だったのですが、雨が降っていて一時停止の標識を見落としてしまった。その時もたまたま他に車が来ていなかったので事故にならずには済んだのですが、「こんな運転をしていたらそのうちに事故を起こすな」と。
もう狭い道を通るのはやめようと。どちらも住宅街の比較的狭い道だったのですよね。遠回りでも広い道だけを通るようにしようと。
それは一つの信念が生まれた瞬間だったと思うのですね。

信念、それは時に「生まれる前の自分」を証明する。肉体は生まれたとき0歳から始まる。魂は生まれたとき0歳ではない。魂は続きから始まっている。

死とは引退

スポーツの世界には引退がありますよね。大リーグ・マリナーズなどで活躍したイチローさんは45歳で現役を引退されましたね。
死とは引退なのではないかなと。
高校野球で活躍してプロ野球に入っても、けがをして20代で現役を引退する選手もいる。40代まで現役を続ける選手もいる。
人生も同じだと。若くしてこの世を去る人、100歳まで生きる人。
引退は人生の終わりではありませんよね。野球選手が現役を引退するとき、そこで死ぬわけではない。引退して指導者になる人、野球を辞めて全く別の道に進む人、引退後も人生は続いていく。

冷静さとは視野の広さですよね。人は怒っているとき、パニックになっているとき、目の前のことしか見えていない。
冷静さを失ったとき、人は間違いを犯しやすいですよね。視野が狭くなればそれだけ誤った判断を犯しやすい。

死とは引退だと。それは終わりではない。そこには続きがある。続きがあると分かったとき、病気、けが、失敗、成功、全ては次につながるのですよね。引退後に生きてくる。死後に生きてくる。どんな経験も無駄になることはない。

思いやりとは想像力ですよね。相手の立場に立って物を考えること。そして、想像力とは経験なのですよね。
いじめっ子はいじめられる立場になって初めて自らの過ちに気付く。病気になれば病気の人の気持ちが分かるようになる。
死後を意識して生きるということ、それは視野を広げること。そこには理性がある、そこには知恵がある。

人生に悩んでいる人へ。「人生」に関する世界の偉人の名言3選

いかがでしたでしょうか?今回はスティーブ・ジョブズの名言をご紹介しました。

私が運営しているブログ『ほんやく検定1級翻訳士の【英会話フレーズ集】』の『スティーブ・ジョブズの名言集【英語原文と和訳】』(外部リンク)という記事では、今回ご紹介したものを含めて、スティーブ・ジョブズの名言を10句ご紹介しております。興味のある方はそちらもご覧ください。

では、最後に「人生」に関する世界の偉人の名言を3句ご紹介します。

“Life is not about waiting for the storm to pass, but learning to dance in the rain.”

「人生は嵐が過ぎ去るのを待つためにあるのではなく、雨の中で踊ることを覚えるためにあるのだ」

ヴィヴィアン・グリーン(イギリスの作家)

“You can't be brave if you've only had wonderful things happen to you.”

「いいことばかり起きていたら勇敢にはなれない」

メアリー・タイラー・ムーア(アメリカの女優)

“Life is a tragedy to those who feel and a comedy to those who think.”

「感じる者にとって人生とは悲劇である。考える者にとって人生とは喜劇である」

モリエール(フランスの劇作家・俳優)

お読みいただき、ありがとうございました!

翻訳家

JTFほんやく検定1級翻訳士。2014年より翻訳家。中学1年から約10年間ひきこもりを経験、その後土木作業員を経て翻訳家に。静岡県出身。

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