2位のシーズンがありながら、本塁打王は獲得していない選手。昨年の2位はセもパも過去に獲得
昨年、各リーグの本塁打王は、56本塁打の村上宗隆(東京ヤクルト・スワローズ)と41本塁打の山川穂高(埼玉西武ライオンズ)が獲得した。リーグ2位には、それぞれ、30本塁打の岡本和真(読売ジャイアンツ)と27本塁打の浅村栄斗(東北楽天ゴールデンイーグルス)が位置した。
岡本と浅村は、どちらも、過去に本塁打王を獲得している。岡本は、2020年にリーグ最多の31本塁打を記録し、39本塁打の2021年は村上とタイトルを分け合った。浅村は、2020年の32本塁打が両リーグ最多だ。
ただ、岡本や浅村と違い、リーグで2番目に多いホームランを打ったシーズンはあるものの、本塁打王を獲得したことのない選手は、割と多い。今世紀に限っても、15人以上を数える。そのなかには現役選手もいて、これから本塁打王となる可能性もゼロではないものの、二桁の選手はすでにキャリアを終えている。
2001年以降の本塁打リーグ2位は、以下のとおり。2003~04年と2021年のセ・リーグ、2004年と2014年のパ・リーグは、1位に2人が並び、2位はいなかった。本塁打王の2人に次ぐ選手の順位は3位だ。
2位がありながら本塁打王を獲得していない選手のうち、中田翔(読売ジャイアンツ)は2位が3度。阿部慎之助、畠山和洋、松田宣浩(読売)は2度ずつだ。
中田の2位は、3度とも、本塁打王とそう離れていなかった。2012年が中村剛也(埼玉西武)と3本差、2013年がチームメイトのミチェル・アブレイユと3本差、2020年は浅村と1本差だ。
一方、畠山の2位は、8本差と12本差。どちらの本数も、本塁打王の4分の3に満たなかった。また、両シーズンとも、本塁打王は畠山のチームメイトが獲得している。2011年がウラディミール・バレンティン、2015年は山田哲人(東京ヤクルト)だ。他のシーズンを含め、畠山は「チーム本塁打王」にもなっていない。ちなみに、畠山が20本塁打以上を記録したのは、この2シーズンだけだ。ただ、2015年はリーグ最多の105打点を挙げ――2位の山田に5打点差をつけ――打点王を獲得した。
阿部が2位に位置した2009年と2012年は、それぞれ、トニ・ブランコとバレンティンが本塁打王を獲得した。松田の2位は大差と僅差、2011年の23本差と2015年の2本差だが、両シーズンとも、松田の上には中村がいた。