古民家をリフォームしても住居にすべきでない理由【工務店さんが漏らした本音】
私たちは夫婦で築40年の家をDIYリノベして暮らしています。
その中で地元の工務店さんと仲良くなり、さまざまなことを教えてもらったり、相談にのってもらったりしました。
そんな中、「最近は築100年レベルの古民家のリフォーム案件が多いよ」なんていう話から始まり、「正直、リフォームしても住む場所として捉えるのは無理がある」と現実を教えてくれました。
今回は工務店さんが教えてくれた古民家を住む場所にしてはいけない理由について共有します。
工務店さんが漏らした本音
当時と現代では生活様式が異なる
昔の家は土間があって、五右衛門風呂があって、井戸があって、トイレは外にあって...
上下水道やガスなどのインフラはあったりなかったり。
現代とは全く異なる生活様式の家がベースとなるため、リフォームしても、住みづらい家になってしまいます。
リフォーム費用が膨大になる
工務店さんが古民家のリフォーム依頼を受けて見積もりを出すと、「こ、こんなにするんですか...?」となって、話がまとまらないというケースが多いようです。
依頼の中で多いのが、「キッチン・トイレ・お風呂は新設、床は全面板張り、断熱性を高めたい、あと薪ストーブを置きたい」という内容らしいのですが、どうしても1,500〜3,000万円ほどの見積もりになってしまうので、「新築の方が安かったじゃん...」と、結果を受けて呆然とするお客さんもいるそう。
既に築100年レベルの物件を買ってしまって後にも引けず、リフォーム内容を減らして「最低限住めるレベル」というなんとも中途半端なリフォームに落ち着いてしまうこともあるそう。
工務店さん曰く「雑誌に載っているようなリフォームした古民家での生活は金持ちの道楽」だそうです。
断熱性能が低すぎる
古民家物件の断熱性を高めたいという依頼を受ける度に、工務店さんの本音としては「古いアメ車をリッター20kmくらい走る低燃費車にしてほしい、みたいな無理を言ってることに気づいてほしい」そうです。
畳を剥がすと板材が敷いてあるだけで、その下は土です。
壁は隙間だらけで、建具は断熱性に配慮されていません。
基本的には外みたいなものなので、「何か少しだけ手を入れても何も変わらない」そうです。
維持費がかかりすぎる
古民家に住むとなると、その後の維持費のことを考えるべきだということも言われていました。
アメ車に乗るのに燃費を気にしてはならないのと同じで、電気代が「垂れ流し状態」になるのも覚悟しなければなりません。
また、古い家は、雨漏りや配管からの水漏れ、漏電、動物からの被害など様々なリスクがあるため、何かとお金がかかります。
古民家のあるべき姿
古民家は住居としては適さないにしても、事業者がテナントとして活用すべきではという考えを教えてくれました。
古民家カフェや宿などはその代表例だと思いますが、雰囲気を味える空間としての価値はあります。
電気代などがかかったとしても、それ以上に集客ができれば維持できるでしょう。
築50年くらいまでの家であれば、そこまで生活様式は変わっていないので、リフォームのベース物件としてまだ悪くないでしょう。
それ以上古い家で、生活様式から異なるような家を購入する際は注意が必要です。
今回の情報共有が参考になれば幸いです。