７月４日、オールスター・ゲームのロースターは、両リーグ合わせて５人が入れ替わった。

　ア・リーグは、アーロン・ジャッジ（ニューヨーク・ヤンキース）、マイク・トラウト（ロサンゼルス・エンジェルス）、ヨーダン・アルバレス（ヒューストン・アストロズ）、シェーン・マクラナハン（タンパベイ・レイズ）の４人がロースターから外れ、彼らに代わり、ワンダー・フランコ（レイズ）、カイル・タッカー（アストロズ）、フリオ・ロドリゲス（シアトル・マリナーズ）、ジョージ・カービー（マリナーズ）が加わった。

　ナ・リーグは、クレイトン・カーショウ（ロサンゼルス・ドジャース）とデビッド・ベッドナー（ピッツバーグ・パイレーツ）が入れ替わった。

　ドジャースとパイレーツは、７月３日から５日まで、ドジャー・スタジアムで３試合を行った。４日の試合前、ベッドナーはメッセージを添え、クーラー・ボックスに入れたビールをドジャースのダグアウトに置いた。

　メッセージを訳すと「Mr.カーショウ、ピッツバーグの旨いビールだ。味わってくれ！」といったところだろうか。贈ったのは、地ビールの「アイアン・シティ・ビア・ライト」だ。

　ピッツバーグは、鉄鋼業が盛んだった。ピッツバーグに本拠を置くNFLのチームは、ピッツバーグ・スティーラーズだ。

　ベッドナーがオールスター・ゲームのメンバーに選ばれるのは、昨年に続く２度目。１年前、パイレーツのデレク・シェルトン監督は、クラブハウスで初選出を伝える際に「シャンパンを飲まないのは知ってる」と言い、ベッドナーにシャンパンのボトル１本と「アイアン・シティ・ビア・ライト」のシックス・パックをプレゼントしている。

　今年、シェルトン監督からのプレゼントにシャンパンはなく、パックのみ。ただし、トゥエルブ・パックだ。パイレーツとのコラボ・バージョンらしく、箱には、パイレーツのロゴと写真があしらってある。

　ベッドナーは、メジャーリーグ５年目の28歳だ。昨シーズンは、45登板で51.2イニングを投げ、奪三振率12.02と与四球率2.79、防御率2.61を記録し、19セーブを挙げた。今シーズンは、オールスター・ゲームに選出される前に、31登板の31.1イニングで奪三振率10.63と与四球率1.15、防御率1.44。16セーブを挙げ、セーブ失敗は４月11日の１度しかない。４シーム、カーブ、スプリッターのいずれでも、空振りを奪うことができる。

　カーショウにビールを贈った日、ベッドナーは、１点ビハインドの８回裏、１死一塁から登板し、ドジャースの打者２人をどちらもアウトにした。その裏にパイレーツが逆転し、９回裏は、続投したベッドナーが締めくくった。