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「自分がリーダーシップを発揮しなければいけない」 渡邊雄太は17得点もジョージ・ワシントン大は完敗

杉浦大介スポーツライター
写真は昨年12月16日のマイアミ大戦のもの(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

2018年1月6日 ワシントンDC チャールズ E. スミス・センター

ロード・アイランド大(11勝3敗/A10カンファレンス3勝0敗)

81-60

ジョージ・ワシントン大(8勝8敗/A10カンファレンス1勝2敗)

渡邊雄太 32分出場し、17得点(FG7/10、FT1/1、3PT2/3)、3リバウンド、2アシスト、0ブロック、0スティール、2ターンオーバー、0ファウル

 2018年最初のホームゲームで、ジョージ・ワシントン大はA10カンファレンス優勝候補のロード・アイランド大と対戦した。前半は相手の力強いオフェンスを止め切れず、最初の20分終了時点で23-46と大量リードを許す。FG成功率58.1%、特に3ポイントシュートは7/12という高確率で決められたこの前半ですでに勝負あったも同然だった。渡邊、テリー・ノーランJr.らの働きでジョージ・ワシントン大は後半だけなら37-35でリードするも、最終的には完敗。渡邊はシュートタッチは良かったが、チームを救うには至らなかった。

課題は試合中の適応、修正

ーーまたも前半に大差をつけられ、後半に巻き返すも追いつけず、という今季の負けパターン通りのゲームになってしまいました。

YW : やはり前半、出だしの入り方が、本当にシーズンを通して悪くなっています。後半ではどの試合でも勝っているのだから、自分たちがやれるっていうのはわかっています。ただ、スタートが悪かったときに、前半の間に修正ができないというのが一番の問題です。ハーフタイムを通さないと今の自分たちは修正ができなくなっています。

ーーその点は今後も懸念されますね。

YW : これから先も毎回、良いスタートが切れるとは思えないですし、こういう出だしの日も必ずある。そういうときに、プレイしながらいかに修正ができるかが今後の課題になってくると思います。

ーーゲーム中のアジャストメントには、戦術だけでなく選手たちのメンタルの影響もあるのかと思います。リーダーの一人としてその部分に責任は感じますか。

YW : そうですね。今年のチームは1、2年生が多く、彼らはまだ大学のバスケットに本当の意味で馴染めていません。経験が浅いのだから当然です。そんな彼らを引っ張っていくのは、経験をしっかり積んでいる僕の役目です。現時点ではそれができていないので、もっとリーダーシップを発揮しなければいけません。

ーー個人としてはポジティブな材料もあります。FG成功率は過去3戦連続で50%を上回っていますね。

YW : ノンカンファレンスゲームを通じてシュートの調子はあまり良くなかったんですけど、それに関しては心配していませんでした。シュートは入るとずっと思っていましたし、実際に今は良い感じで打てています。ただ、自分も爆発的な得点力があるわけではないので、チームの中でできることをやっていく必要があります。平均15~20得点くらいは当然取らないといけないですが、やっぱりチームメイトの助けは必要。個人ではなく、チームとして機能できないと、この先も厳しい戦いが続くのかなと感じています。

ーーロード・アイランド大のエースでNBA候補と呼ばれるジャレッド・テレル(この日はFG9/12、3P4/5で22得点)とマッチアップすることが多かったですが、どんな印象でしたか?

YW : フィジカル的にタフな選手ですね。僕がフィジカルを弱点としていることもあってか、40分間を通じて激しいディフェンスをして来ました。トラッシュトークもずっと仕掛けて来ていました。最初はゾーン・ディフェンスだったのですが、彼に連続でスリーを決められて、以降はマンツーに変更を余儀なくされました。

ーーチーム全体が少し受けにまわっていた?

YW : 過去2試合は自分たちからアクションを起こすのではなく、守り切れないがゆえにいろいろ試さなければいけないという状況になっています。受け身に回ってることが良くない部分だと思います。

ーーそうやってトラッシュトークを仕掛けられた場合、渡邊選手も応戦するんですか? 

YW : いえ、自分はトラッシュトークされても気にはならないんですよ。自分から言う方ではないですし、何を言われても冷静にできていると思います。凄いディフェンダーである彼がずっとついて、フィジカルに当たって来て、トラッシュトークまで仕掛けてくるのは、僕を警戒しているということの表れだと思っています。そこは自信を持って良いところですね。今日もアグレッシブにいけたときは点を取れていたので、今後も続けていきたいです。

スポーツライター

東京都出身。高校球児からアマボクサーを経て、フリーランスのスポーツライターに転身。現在はニューヨーク在住で、MLB、NBA、ボクシングを中心に精力的に取材活動を行う。『日本経済新聞』『スポーツニッポン』『スポーツナビ』『スポルティーバ』『Number』『スポーツ・コミュニケーションズ』『スラッガー』『ダンクシュート』『ボクシングマガジン』等の多数の媒体に記事、コラムを寄稿している

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