【楽観主義者と悲観主義者】両者の違いと特徴を現役プロ心理カウンセラーが考察します。
こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。
楽観主義者と悲観主義者の違い
楽観主義者とは「事実や出来事をプラスに受け止める人」のことを言います。
悲観主義者とは「事実や出来事をマイナスに受け止める人」のことを言います。
たとえば、あなたが、コップに注がれた美味しいジュースを半分飲んだとしましょう。残っている半分のジュースを見て、「まだ半分も残っている」と感じるのなら、あなたは楽観主義者です。逆に「もう半分しか残っていない…」と感じるのなら、あなたは悲観主義者です。
あなたは如何ですか?
楽観主義者でしょうか? それとも、悲観主義者でしょうか?
実は、楽観主義か悲観主義かは、半分以上、生まれつき決まっています。生まれつきプラス感情が発達している人が楽観主義者、生まれつきマイナス感情が発達している人が悲観主義者です。
よく、「楽観主義者のほうが、幸せになれる」という声を見聞きするのですが、そうとは限りません。生まれつき性格に、良い悪いや幸不幸はなく、楽観主義者も悲観主義者も同じように幸せになったり不幸せになったりします。
たとえば、楽観主義者は、朝、家を出る時に、曇り空だったとしても「これから晴れるに違いない」と考えます。逆に、悲観主義者は、朝、家を出る時に、曇り空だった場合は、「これから雨が降るかもしれない」と考えます。
実際に雨が降った時に、濡れてしまうのはどちらでしょうか? ということです。
雨が降る降らない程度の話であれば、大した問題ではないのですが、楽観主義者は、時に、悲観主義者がしないような、大きな失敗をしでかしたりします。
そういう点から考えてみても、楽観主義者と悲観主義者、どちらがいいとか悪いとか、どちらが幸せとは不幸せとかは、必ずしも言えない…ということです。
楽観主義者と悲観主義者の特徴
人間関係において、楽観主義者は、落ち込んでいる人を見ると安易に励ますことが多いです。「どうせ僕なんか」という言葉を聞くと、「そんなこと言うもんじゃない。あなたには、こんな素敵なところもあるじゃないか」と励ますのです。その方法は、楽観主義者に対しては、功を奏することが多いのですが、悲観主義者に対しては、功を奏するとは限りません。
何故なら、悲観主義者が求めているのは、
安易な励ましではなく、正しい理解・深い理解だからです。
2007年に「スパイダーマン3」という映画が公開されました。その映画の中で、悪事を働いたサンドマンは、スパイダーマンに向かってこう言いました。「許してくれとは言わない。ただわかって欲しい…」
これこそが、悲観主義者が言うセリフです。悲観主義者であるサンドマンは、「許してくれなくてもいいから、わかって欲しい」とスパイダーマンに訴えたのです。
これが楽観主義者だったらどうでしょう。きっと、「わかってくれなくてもいいので、許して欲しい」と言う筈です。そう、楽観主義者は、「わかってもらえなかった。だけど許してもらえた。結果、オーライだぜぇ」と考えるのです。
悲観主義者にとって、「わかってもらえた」という理解は、目的そのものになっています。いっぽう、楽観者義者にとって、理解は、許してもらうための手段になっています。
悲観主義者は、理解が目的。
楽観主義者は、理解が手段。
両者は、これほどまでに考え方が違うのです。
よって、悲観主義者が落ち込んでいたら、安易に励ますのではなく、共感的理解に努めてあげてください。
というわけで、今日は、「悲観主義者は、わかって欲しい人」というテーマでお話しさせて頂きました。
今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。
この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。