泣いて話を聞かない子には原因があった!保育士が教える「落ち着いて話を聞いてもらうために大切なこと」
こんにちは!ぽん先生です。
「少しでも楽しく子育てを!」をモットーに、現在子育て世代を集めてオンライン講座を開いたり、育児に関する情報の発信を行ったりしている現役の保育士です。
今回は子どもたちが泣いたり騒いだりすることなく話を聞き入れてもらう方法をお話ししていきたいと思います。
叱るのはうんざり?
皆さんは子どもを叱る時に「言うことを聞いてくれないんじゃないか」と心配することはありますか?
また、叱ることで子どもが泣いたり騒いだりすることになり、周りに迷惑をかけてしまうのではないかと不安になる方も多いのではないでしょうか。
「静かにしなさい」
「やだ!」
「自分勝手なこと言わないの」
「ママだってやめてよ!!」
なんて大泣き。
何かある度に、「またこんなやり取りをしないといけないのか…」とうんざりしてしまいますね。
しかし、言い方を少し変えてみるだけで、驚くほどに子どもたちは大人の話を受け入れてくれるようになります。
この方法さえ知って入れば、
・言うことを聞かないからきつく叱らないといけない
・子どもが泣いたり騒いだりして周りに迷惑をかけてしまう
こんな心配をする必要はありません。
一体どんな方法があるのでしょうか。
大人の気持ちを正直に伝える
子どもたちに素直に大人の話を聞き入れてもらうための方法。
それは、子どもを突き放すようなことは言わないということです。
例えば、公園で遊んでいて帰る時間になったところで「そろそろ帰るよ」と声をかけたとしましょう。
すると、恐らくほとんどの子が「イヤだ!」「帰らない!」などと答えるかと思います。
しかし、この時に「じゃあ先に帰るからね。バイバイ!」などと話してはいけません。
そんな時には「じゃあ先に帰るからね。一緒に帰りたかったのに残念だなぁ」と話してみてください。
最初は黙って遊び続けたとしても、大人が背中を向けて歩き出す姿を見ると「いいよ」と手を繋ぎに駆け寄ってきてくれることでしょう。
本当に効くの?
そうは言っても、そんな事で効果があるのか信じがたいかと思います。
しかし、この方法が子どもを突き放すよりも効果があるのには、いくつかの理由があります。
①大人の意見を押し付けると子どもは意見を曲げなくなる
子どもたちは大人が意見を押し付ける事で、それに反抗しようとします。
なぜなら、自分たちの思いを大人に理解しようとしてもらうためです。
そうなると、大人も子どもも先に自分の意見を曲げた方が負けになるため、互いにどうしても譲れない“ケンカ”になってしまうのです。
しかし、子どもたちは絶対に大人が自分たちのことを置いていかれないことはよく分かっています。
そのため、子どもを突き放して駆け引きに持ち込むことは、大人にとって不利になってしまうのです。
②正直に話すと心を開いてくれる
正直に話すこと。
つまりそれは、子どもに対して心を開くことです。
なぜそれが大切なのかと言うと、大人が先に心を開くことで子どもたちに協力してもらいやすくなるからです。
しかし、人間は案外本当のことを言わないことが多いのです。
先ほどの公園での例で考えても、ただ一緒に帰ってほしかっただけなのに、
「聞かないなら置いていくからね」
「帰らない子はご飯あげないから」
こんなことをつい話してしまいますよね。
しかし、これらも落ち着いてよく考えると、全ては一緒に帰りたいがためにそうやって話しているだけなのです。
とは言え、こんな言い方をしていては子どもたちに大人の目的は伝わりませんね。
本当の目的を分かってもらうためには、脅すように回りくどいことを言うよりも、自分の本当の気持ちを直接言葉にした方が子どもたちも理解しやすいことでしょう。
色んな場面で使ってみよう!
ここまでは、公園の場面での話をしてきました。
もちろん、この言葉は様々な場面で使うことができます。
いくつか例を挙げてみましょう。
①おもちゃを投げた時
×「投げるんだったらもうおもちゃは買ってあげない」
○「壊れたら悲しいから大切に使ってほしいな」
②遊びながらご飯を食べている時
×「お行儀悪いことするならご飯食べないで」
○「ご飯こぼしたら大変だから遊ぶのはやめてほしいな」
③友達を叩いた時
×「叩いたらダメでしょ。謝りなさい」
○「嫌だったなら叩くんじゃなくてお話してほしかったな」
このように、その場面での本当の目的を言葉にすることで、どんな状況でも使うことができますね。
まずは「自分が子どもに何をしてほしいのか」をよく考えることがポイントだと言えるでしょう。
まとめ
今回は子どもたちが騒ぐことなく話を聞き入れてもらう方法についてお話ししました。
子どもたちが泣いたり騒いだりせずに話を聞き入れてもらうためには、子どもを突き放すようなことは言わないことが大切です。
本当の気持ちを正直に話しましょう。
そうすることで、反抗することはほとんどなくなり、大人に対して心を開いてくれます。
「子どもを叱らないといけない」と考えることは、子どもの上に立ち、命令したり突き放したりすることに繋がりかねません。
そして、大人のそういった対応が、子どもにとってイヤイヤを引き起こすための理由として使われてしまうのです。
そういった状況をなるべく作らないようにすることで、必要以上に騒いだり泣いたりするのを防ぐことができるでしょう。
正直に話すことは、決して子どもたちに負けることではありません。
まずは子どもたちと対等に話してみてはいかがでしょうか。