ヤンキースではなく、レッドソックスから「ジーター」がデビューする!?
6月20日、ボストン・レッドソックスは、AAAからジーター・ダウンズを昇格させた。
ロビンソン・カノー(サンディエゴ・パドレス)の名前がジャッキー・ロビンソンにちなんでいるように、ダウンズの名前はデレク・ジーターに由来する。5年前にMLB.comのマーク・シェルドンが書いた記事によると、1998年の夏にコロンビアで生まれた時、ジーターの大ファンである母親が名づけたという。
子供の頃に一家でアメリカへ移住し、ダウンズは、2017年のドラフトでシンシナティ・レッズから1巡目・全体32位指名を受けた。ジーターとは、1巡目に指名された高校生の遊撃手(右打ち)という点が共通する。ジーターは、1992年の全体6位だ。ちなみに、ダウンズの誕生日は7月27日。こちらは、ジーターではなく、アレックス・ロドリゲスと同じだ。
ダウンズが生まれた頃、ア・リーグでは、同世代の遊撃手3人が活躍していた。ヤンキースのジーターとシアトル・マリナーズのロドリゲスに、レッドソックスのノマー・ガルシアパーラだ。母親の好みが違えば、息子の名前は、アレックス・ダウンズ、あるいはガルシアパーラ・ダウンズだったかもしれない。
それはさておき、ダウンズは、2度目の大型トレードにより、ヤンキースのライバルであるレッドソックスへやってきた。2018年12月にヤシエル・プイーグら計7人が動くトレードでレッズからロサンゼルス・ドジャースへ移籍し、2020年2月にドジャースからレッドソックスへ移った。レッドソックスは、ムーキー・ベッツとデビッド・プライスを放出し、ダウンズとアレックス・バーデューゴ、コナー・ウォンを獲得した。この5人は、今もそれぞれのチームに在籍している。
また、トレードの時点で、レッドソックスにはダウンズの兄がいた。こちらは、父親と同名のジェリーだ。一塁を守る。メジャーデビューはしておらず、現在は独立リーグでプレーしている。
ダウンズは、6月20日と21日の試合には出場しなかった。22日の試合が終わると、レッドソックスはフェンウェイ・パークを離れ、アウェーで9試合を行う。フェンウェイ・パークは、ジーターが最後にプレーした球場だ。2014年のヤンキースは、ポストシーズンへ進めなかった。
今回、メジャーデビューすることなく、ダウンズはAAAへ戻される可能性もある。クリスチャン・アローヨかキーケー・ヘルナンデスが戻ってくれば、そうなるだろう。今シーズン、ダウンズは、AAAで53試合に出場し、打率.180と出塁率.297、11本塁打と11盗塁、OPS.694を記録している。