ソフトバンクGと話題の『フォートレスインベストメントG』の関係図式
KNNポール神田です。
ソフトバンクG傘下の投資ファンドの『フォートレスインベストメントG』の動きが活発だ。
ソフトバンクG傘下で、フォートレスインベストメントG傘下のニューメディア・インベストメントGが『USAトゥデー』を発行する『ガネット』を14億ドルで買収する。ニューメディア・インベストメントG傘下の全米39州で150紙を発行するゲートハウスメディアと合併させ新会社として800万部の新聞メディア企業が誕生する。ちなみに読売新聞の発行数は835万部
ユニゾHDの発表資料
□サッポロ合同会社(フォートレス・グループ)による 当社株券に対する公開買付けに関する 意見表明(賛同)の概要
https://www.unizo-hd.co.jp/news/file/20190816_4.pdf
TOB(公開買付)による『ユニゾHD』争奪戦開始
『ソフトバンクG』は、『フォートレスインベストメントG』を2017年12月に33億ドル(3300億ドル)で買収した。しかし、『CFIUS対米外国投資委員会』の投資規制によってソフトバンクGは投資の指示はできない。アリババ傘下のアントの買収でCFIUSによる業務運営への制限を受けている。
ソフトバンクG傘下の『フォートレスインベストメントG』の不動産系が本業であり、割安なところを抱え、高く売るという投資業務で成立している。2013年420億円で買収したシェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテルは、シンガポールのGICへ、傘下のホテル投資を重視するREITインヴィンシブル投資法人(運用資産は2,911億円)と共に1000億円規模で運用している。
また、運用成績にあわせての報酬体系は、そのまま『SVF(ソフトバンクビジョンファンド)』の運営に大きな影響を与えている。『SVF』のラジーブ・ミスラは、フォートレスインベストメントGの元シニアマネージングダイレクターであった。
また、『フォートレスインベストメントG』は、複数のメディアカンパニーを持つ『ニューメディア・インベストメントG』を傘下に持ち、ガネットを14億ドル(1400億円)で買収することにより、全米39州で150紙を発行する『ゲートハウスメディア』と『ガネット』を合併し、新会社として『ガネット』を運営することとなる。発行部数は合計800万部で全米47州の263社を運用する。これはむしろ、新聞業務の経費削減策として利益が出せる体制づくりと受け取るほうが正解だろう。新聞やCATVは、インターネットメディアの躍進で窮地に立たされている。コストを抑えて利益構造を作ることによって生き残りを模索している。
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https://news.yahoo.co.jp/byline/kandatoshiaki/20190509-00125368/