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アストロズにサインを盗まれた球団の仕返し!? サイン盗みに欠かせないマスト・アイテムを…

宇根夏樹ベースボール・ライター
2017年のポストシーズンでアストロズに敗れた直後 Oct 21, 2017(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ニューヨーク・ヤンキース傘下のスタテンアイランド・ヤンキース(A-)は、9月3日に行うホームの試合で、先着500人の観客にミニ・ゴミ箱を配る。

 ヒューストン・アストロズは、センターに設置したカメラで捕手のサインを捉え、それをダグアウト近くのモニターに映し、ゴミ箱を叩いて打者に知らせていた。言うまでもないが、9月3日にスタテンアイランド・ヤンキースが対戦するトライシティ・バリーキャッツは、アストロズ傘下の球団だ。

 マイナーリーグの球団が便乗(?)するのは、これが初めてではない。

 13年前、ヤンキースにいたアレックス・ロドリゲスがオプト・アウトしてFAになった時、デトロイト・タイガース傘下のトレド・マッドヘンズ(AAA)は、ロドリゲスの代理人を務めるスコット・ボラスに手紙を出し、ロドリゲスと契約したいと申し出た。この直前に、当時はヤンキースの実質的なオーナーだったハンク・スタインブレナーは、ロドリゲスに対し「あいつはヤンキースの選手として殿堂入りしたいのか、それともトレド・マッドヘンズの選手としてか?」と発言していた。マッドヘンズは手紙とともに、殿堂に飾られるのとそっくりな、マッドヘンズのキャップをかぶったロドリゲスのプラークも送った。

 4年前にルーグネット・オドーア(テキサス・レンジャーズ)がホゼ・バティスタにパンチを見舞った時は、レンジャーズ傘下のフリスコ・ラフライダーズ(AA)が「ルーギーズ・レッド・パンチ」と名付けたアルコール入りエナジー・ドリンクを球場で販売した。限定版スーベニア・カップのデザインは、パンチが顔面に決まった瞬間の2人のシルエットだ。

 なお、今回のサイン盗みについて、FOX29はゴミ箱をスタジオに招き、インタビューを行った。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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