地球の内核が回転を停止?逆回転を始めた可能性も 私たちの生活にどう影響するのか?
地球の内部には、人類の到達したことのない未知の領域が広がっています。本記事では、その正体がまだ詳しくわかっていない「内核」の回転に関するニュースをお届けします。
■複数の層に分かれている地球の内部
地球の構造は複数の層に分かれています。まず、外側には岩石などで構成された「地殻」や「マントル」が覆っています。地殻とマントルの最上部を合わせた厚さ100kmの岩盤のことを「プレート」と呼んでおり、地球の表面は十数枚の固いプレートで覆われています。このプレート同士が衝突し地下へ引きずり込まれ、その蓄積した歪みが解放されることで地震が発生しています。
そして、その内側には鉄やニッケルなどの金属が超高温のドロドロとした液体で存在する、「外核」が存在しています。この金属の液体が複雑に流れることで、地球に磁場を作っていると言われています。地球の表面には、宇宙から太陽風などの放射線が大量に降り注いでいますが、私たち生命は地球の外核が作り出す磁場に守られています。一方、月は内部が地球と比べて冷えてしまっているため、強力な磁場が存在しません。そのため、降り注ぐ放射線から人体を宇宙服で守る必要があるんですね。
そして、その外核よりさらに内側には、謎に包まれた鉄の塊である「内核」が存在しています。大きさは月よりやや小さく、太陽の表面とほぼ同じ5400度程度と考えられています。
■地球の内核の回転が停止、逆回転の可能性も
そして、この内核は地球の自転とは異なる速度で回転をしていることが分かっています。どのように観測したのかというと、大地震で発生する地震波の変動などでその様子を確認することができていたのです。しかし、2008年ごろの観測から、内核の回転が止まり、逆回転を始めた可能性が示唆されています。
逆回転が始まると天変地異が起こるのでは?と不安になる方もいらっしゃるかと思いますが、ご安心ください。すぐに地球が壊滅する訳ではなく、私の日常生活には大きな変化はないと考えられています。さらに、複数の地震波の観測から、内核は約70年ごとに回転の向きを変化させているという見方もあります。
地球の内核の回転がこのように変動する理由は今のところ不明ですが、重力の不均衡などが原因として挙げられています。皆さんは内核で何が起き始めていると思いますか?
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