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東京五輪銀メダリストがWBOライト級王座に挑戦

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
TOP RANKがメディアに配った資料

 WBOライト級チャンピオンのデニス・ベリンチクが、2月14日(金)にマディソン・スクエア・ガーデンのシアターにて、初防衛戦を行う。挑戦者は東京五輪で銀メダルを獲得したキーショーン・デービスだ。バージニア州ノーフォークが誇る新星だ。

 プロモーターのボブ・アラムは言う。

「キーショーン・デービスは現代の偉大な選手となるために必要なものをすべて身につけている。まずデニス・ベリンチクという無敗のウクライナ人チャンピオンを倒さねばならない。この試合は、ニューヨークで行われるライト級の名勝負になるだろう」

写真:ロイター/アフロ

 19戦全勝9KOのベリンチクはアマチュア時代、ウクライナ代表選手として、先日25キロ差を問題にせずタイソン・フューリーとの再戦に勝利し、パウンド・フォー・パウンドと呼ばれるヘビー級王者、オレクサンドル・ウシクやのワシリ・ロマチェンコと共にキャンプを張り、国際試合のリングに上がった。

写真:ロイター/アフロ

 2022年12月、フューリー対デレク・チソラIIIのアンダーカードでヨーロッパ王座を獲得。その8カ月後、ポーランドで行われたウシク対ダニエル・デュボアの前座でWBOライト級王座決定戦への切符を掴む。そして昨年5月、メキシコ人ファイターをスプリット・ディシジョンで下した。とはいえ、チャンピオンでありながらベリンチクは、不利と見られている。

 チャンピオンは、こうコメントした。

 「大げさな発言や、相手を褒めちぎるつもりはない。ただひとつだけ言う!ヤツにとって簡単な試合にはならない!」

Mikey Williams/TOP RANK
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 12戦全勝8KOのデービスはプロ転向4年足らずでWBOの指名挑戦者となった。同世代のアメリカ人アマチュアの中で最も優秀な選手となったスキルを見せつけた。同郷の名王者、パーネ・ウィティカーの再来と謳われる。

Mikey Williams/TOP RANK
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 虎視眈々とタイトルを狙うチャレンジャーも語った。

 「これは僕が待ち望んでいたチャンスだ。ライト級の新時代が2月14日に始まる。僕がやることって、見てもらわないと信じられないんじゃないの。だから、直接会場に来てもらうか、ESPNで生中継を見てくれよ」

 さて、どんなファイトとなるか。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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