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井上尚弥、KO防衛に向けいつも通り順調な仕上がり #専門家のまとめ

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

 当初、昨年のクリスマスイブに予定されていたWBA/WBC/IBF/WBOスーパーバンタム級タイトルマッチ、井上尚弥vs.サム・グッドマン戦は、挑戦者の左目上負傷のため、1カ月延期となった。その防衛戦が迫ってきた。世界チャンピオンの中でも指折りの実力者である井上は、今回もゴングに向け自身を研ぎ澄ましている。

ココがポイント

井上尚弥は「初めて観に来た方、ボクシングに詳しい方、そういった方々が楽しめるような試合ができる準備をしている」と語った。
出典:日刊スポーツ 2025/1/8(水)

グッドマンが負傷した左目を狙っていくのか、と訊かれた井上尚弥は「当たり前じゃないですか。勝負ですからね」と応じた。
出典:サンケイスポーツ 2025/1/8(水)

当初は昨年12月24日に開催予定だった試合が挑戦者の負傷により1カ月延期されたが、代表取材に応じて「影響はない」と断言。
出典:中日スポーツ 2025/1/8(水)

エキスパートの補足・見解

 2022年5月11日に、サム・グッドマンの持つWBOオリエンタルタイトルに挑戦した前日本バンタム級王者の富施郁哉は以下のように予想した。

 「ファーストラウンドが楽しみです。グッドマンは、左手でリズムをとりながら好戦的にプレッシャーをかけますね。井上選手はなんでもできますが、プレッシャーのかけ合い、そこでどちらが主導権を握るか見たいです。いずれはグッドマンが倒されるでしょうが、初回の駆け引きが楽しみですね。

 徐々にリードの差し合いで井上選手がアドバンテージを取り、グッドマンがディフェンシブになっていく。挑戦者はどんどん削られていって、早ければ3回、遅くとも5ラウンド以内に井上選手がKO勝ちすると見ています。井上選手のボディブローが有効に決まって、挑戦者がダメージを蓄積してしまうんじゃないですかね」

 今回も井上尚弥の圧勝だろう。本人が語るように左目上を狙い、視界を奪われたグッドマンが成す術なく倒されるのではないか。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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