【横浜市南区】インドネシアの厳選上質コーヒーが飲めるカフェ|高知とインドネシアの架け橋が横浜に
横浜市南区にある「Cafe Kopi Kan(カフェ コピ カン)」。大岡川沿いの桜まつりで有名な蒔田公園から徒歩3分ほどのところにあるコーヒーショップです。
「Kopi(コピ)」はインドネシア語で「コーヒー」、「Kan (カン)」は柑橘の「柑」から名付けたそう。インドネシアの良質な「ガヨマウンテンコーヒー」と高知県産の柑橘加工品を扱うお店です。
どんなお店?
コンクリート打ちっぱなしの建物に「COFFEE」の看板。ガラスドアを開けて入ると、外観のスタイリッシュな印象とは異なり、木のぬくもりを感じる温かい雰囲気の店内。カウンタースタイルの客席とペット可のテラス席があります。
コーヒーは、同店を経営する高知県の岡林農園がインドネシアから仕入れるガヨマウンテン種。
同じガヨマウンテンでも、処理方法や焙煎時間が違うと味わいも異なるそうで、メニューには6種類のコーヒーがありました。焙煎は店内で行っています。
コーヒーのほかに、高知の果物(ぶんたん、こなつ、ゆず、なおしち)を使用したドリンクもありました。
デザートにも柑橘を使ったメニューがあるそう。「ウィークエンドシトロン」はこなつを、「チーズケーキ」と「テリーヌショコラ」はぶんたんの果汁を使っているそうです。
コーヒーとチーズケーキを注文
私は中煎りのレッドハニーを頼みました。注文後に豆を挽き、ハンドドリップで淹れてくれました。
コーヒーはマグカップで提供されます。たっぷり飲めるのが嬉しい。
酸味があり、濃く淹れられているのが私の好みに合っていました。
こちらは、ぶんたんのように鮮やかな黄色の「チーズケーキ」。
ケーキを口に入れると柑橘のさわやかな香りがふわっと鼻に抜けました。ほどよく固めのクッキー地とケーキ生地とのバランスがちょうどよく、シンプルでさっぱりした味わいです。
添えられたぶんたんジャムは甘すぎず、そのまま食べてもおいしい。ジャムがひとつのデザートのようです。
濃いめのコーヒーとチーズケーキ。コーヒーを一口飲むとチーズケーキの味が引き立ち、チーズケーキを食べるとまたコーヒーが飲みたくなる…無限に食べられそうでした。
高知の農園がなぜ横浜に?
店内ではコーヒー豆のほか、高知県特産のドレッシングやジャム、シロップなどが販売されています。
高知県で柑橘園を営む農園がなぜ横浜にこのお店を出したのでしょうか。
同農園は、栽培から加工品の製造・販売までを一貫して行う企業だそう。柑橘類の輸出も行っており、高知県で採れた果実は横浜港から世界各地に運ばれていきます。
数年前、JICA(国際協力機構)よりインドネシアの産業発展のために協力してほしいと依頼を受け、インドネシア中アチェ県との交流がスタートしました。アチェはスマトラ島の先端にあり、ガヨマウンテンコーヒーの生産が盛んな地域。
高知で学んだインドネシアの研修生たちは、地元のコーヒー農園で日よけとしてミカンの木を利用。そのミカンを使ってシロップの商品化をすすめていましたが、コロナにより交流が途絶えてしまいました。
せっかくできたつながりを取り戻し、新たなビジネスに活かそうと作られたのがこのお店だそうです。
そんな想いの詰まった店内には、生産地から運ばれてきた素材があしらわれています。
照明には「奇跡の清流」と言われる仁淀川の流木が。
椅子は高知県の檜で作られたもの。
レジカウンターはインドネシアのチーク材で作られているそうで、装飾ひとつひとつに高知とインドネシアの交流の記録が残されていました。
遠く離れた2つの地域が横浜の地でつながると思うと、なんだかうれしく感じます。
穏やかなカフェミュージックが流れる店内は、居心地がよく、高知の清流に吹く風を感じられそうなさわやかなお店でした。