HSPは適応障害になる可能性?適応障害と診断されたときに取るべき行動
こんにちは、精神科医しょうです。
「学校や会社に行くことができない」「ストレスによる心身の不調が続いている」「日常や社会生活に影響が出て困っている」という悩みがある場合、適応障害を発症しているかもしれません。
適応障害はストレスによって発症しますが、同じストレスでも症状を発症する人としない人がいます。
その中でも神経質な人や真面目な人、繊細な気質を持つHSPの人は適応障害になる可能性が高いことをご存じでしょうか。
今回の記事ではHSPと適応障害の関係、適応障害になる人の特徴、適応障害にならないためにできること、適応障害と診断された場合の対処法について紹介します。
HSPと適応障害は関係がある?
HSPとは、繊細で敏感な感受性を持つ人々のことを指した言葉です。
HSPの人は、ほかの人が気にしないような音や光などの外部からの刺激に反応を示したり、人の顔色や言動を気にして気疲れしてしまったりすることが多いです。
また、環境の変化に順応するまで時間がかかる傾向があり、なかなか適応できずストレスを抱えることもあります。
そのような気質を持っていることから、HSPの人は適応障害を発症しやすいと言えます。
HSPのすべての人が適応障害を発症するというわけではありませんが、繊細な感受性が原因となって適応障害を発症する可能性は十分にあるでしょう。
適応障害になる人の特徴
適応障害は、ストレス耐性が低い人や神経質な人、環境の変化に弱い人、繊細な気質を持っている人が発症しやすいと言われています。
下記で適応障害になる人の特徴について紹介します。
・ストレス耐性が低い
・環境の変化によって眠れなくなったり体調を壊すことがある
・過敏性、繊細な気質を持っている
・神経質、几帳面
・完璧主義
・些細なことを気にする、心配性
・他人からの評価やどう見られているのかを気にする
・人に頼ったり相談したりすることが苦手
・一人で問題を抱え込んでしまう
・残業が多い、大量の仕事を一人で抱えてしまい休息が取れない
HSPの人が適応障害にならないためには
気軽にできるストレス解消法を持っておく
ストレスを解消しようと、気分転換に旅行に行く人もいるかもしれません。
しかし、適応障害の症状が出ている場合は、いつもと異なる環境に行くとかえってストレスや疲労が溜まってしまう恐れがあるので注意してください。
移動中の電車や飛行機など人の多い場所に行くことによって、大きなストレスがかかり症状が悪化してしまうこともあります。
どうしても外に出たい人は、ちょっとしたドライブや日帰りで行ける温泉などがストレス解消におすすめです。
HSPの人は自然や動物と触れ合っている時間に癒される人も多いので、草木の多い公園に出かけるのも良いでしょう。
また、外に出かけるよりも部屋の中でゆっくり過ごす方が落ち着くという人もいるかもしれません。
その場合は無理に外出せずに、家の中でできるストレッチやエクササイズ、読書や音楽鑑賞などをして心身を休めましょう。
自分と向き合う時間を作る
適応障害は仕事や引っ越し、結婚などさまざまな環境の変化に適応できず症状を発症してしまう人が多いです。
仕事関係では、上司や同僚との関係がうまくいかない、業務内容の変化、責任のある立場を任される、残業が多い、自分の能力と仕事の内容が釣り合っていないなどといったことによって適応障害を発症してしまうことがあります。
仕事が合わなくて転職したとしても、また同じようなことでストレスを受けて適応障害の発症を繰り返してしまう人もいます。
そうならないためにも、自分と向き合う時間を作ることが大切です。
「自分にはどんな仕事が向いているだろう」「人とのコミュニケーションが少ない仕事にした方がいいかもしれない」など自分の性格に合った環境選びをしましょう。
また、なぜ自分はこの時強いストレスを受けたのか、今後どのようにそのストレスに対処していけばいいのかを日記やノートに書いて、実際に実践してくことも大切です。
適応障害と診断されたらどうする?
適応障害と診断されたら、まずは医師の指示に従って適切な治療を受けることが必要です。
仕事に行けなくなってしまったのであれば、休職してゆっくり心身を休めることを優先させましょう。
適応障害はストレスの原因から離れることで症状が少しずつ改善していきますが、環境を変えるのはなかなか難しいという人もいるかもしれません。
これから自分がどのように行動するべきか迷った際は、産業医や就労支援サービスなどの機関に相談するようにしましょう。
業務量や出勤日数の調整が難しいのであれば、転職も視野に入れておかなければなりません。
転職をする場合、まずは失業保険や傷病手当金の申請ができるかどうか調べておきましょう。
まとめ
今回は、HSPと適応障害の関係、適応障害になる人の特徴、適応障害と診断されたときの対処法などについて解説しました。
適応障害はストレスの原因となっている事柄を特定し、そのストレス源から離れることで症状が改善されていきます。
HSPの人はほかの人よりもストレスを溜め込みやすい傾向があるので、心身の不調が出たときは早めに対処していくことが大切です。
もしストレスの原因から離れても症状が改善しない場合は、ほかの病気が潜んでいる可能性がありますので、無理をせずになるべく早めに医療機関を受診しましょう。
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