【相模原市】全国各地の凧が見られる「相模の大凧センター」へ
はらぺこライターの旅人間です。前回に引き続き神奈川県相模原市の「相模の大凧センター」についての紹介です。
今回は "全国の凧" が見られる展示に関して。
ちなみに、前回は超巨大な「相模の大凧」の展示を紹介でした。最も大きいのは新戸の8間凧(はちけんだこ)で14.5m四方、重さは950kgもあるそうです。
引き綱の長さは200mで、この大凧を揚げるには、風速10~15メートルの風と総勢100人の人間が必要という。
⇒ 詳細は「前回の内容」でご確認下さい。
さて、今回は2Fに展示されている全国各地の凧を見てみましょう。
これが想像以上に面白く、個性豊かなデザインは郷土色が強いものや、笑ってしまうような斬新なものまで様々です。
凧(たこ)は平安時代中期に日本に伝わったとされ、その当時は中国名の「紙鳶(しえん)」「紙老鴟(しろうし)」と呼ばれていました。
最初は「たこ」ではなく「鳶(とんび)」だったんですね。
そして、空高く揚げるために足が付け加えられ、それが「烏賊(いか)」の姿に見え、室町時代になると「いかのぼり」とか「いか」などと呼ばれるようになったのだとか。
江戸時代になると「紙鳶」と書いて「いかのぼり」と読むように。
そして、日常的に遊ぶ娯楽として流行し、次第に相手の糸を切るため刃を仕込んだり、そのブームは過熱して行ったようです。
流行した結果…通行の邪魔になったり、屋根に落ち修理に大金がかかるなどトラブルも多く、中には火のついた状態で武家屋敷に落ちるなんて事件もあったようです。
そこで幕府は「いかのぼり禁止令」を出しました。
しかし、「いかのぼり」は庶民に人気の娯楽であったため、その禁止を回避するため、これは「いか」ではなく「たこ」である!
…と、この頃から「タコ」と呼ばれるようになったのだとか。この話は諸説あるようですが、経緯を知ると面白いですね。
展示されている凧の中には、怖いモノも…。
その一方で、可愛らしい凧もありました。清水湊之次郎長凧です。
そして、このインパクトあるのは小田原市の「百足(ムカデ)凧」です。
メチャクチャ長い…。
こちらは静岡県の提灯凧。
ユニークな熊本県の「目まわし金太」という凧もあります。
空高く飛んでいる時に、目が回る仕組みになっているようですが、空高く飛んでいる時にどのように見えているのか気になります。
これは分かりやすい!山口県の凧です。山口県と言えばフグなので。
「カラス凧」もありました。神奈川県です。
あまりにリアルなので、実際に飛んでいたら本当のカラスと勘違いしてしまいそうです。
「セミ」をデザインした凧は各地で多いよう。
「虻(あぶ)」もあります。空飛ぶものは凧になりやすいのでしょうか。
沖縄県は蝶の凧でした。
こちらは中国の凧です。立体感があって格好いいですね!
海外の凧は立体感があって、雰囲気が異なります。例えば、空を飛んでいるように見える「フラミンゴの凧」もありました。どこの国の凧でしょうか?
正解はイギリスです。
この「飛行機の凧」はオーストラリア。
地域性もあれば、お国柄も感じられます。とにかく種類が豊富で見応え抜群です。ここでは展示の一部をピックアップしましたが、まだまだ面白い凧はいっぱいあります。
凧と言う伝統文化を知るには十分すぎるほどの展示(約200点ほど)があり、見ているとあっという間に時間が過ぎてゆく。しかも入館無料、おすすめですよ。
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相模の大凧センター
住所:神奈川県相模原市南区新戸2268-1「れんげの里あらいそ」内
電話番号:046-255-1311
開館時間:9:00~18:00
休館日:年末年始(12月29日から1月3日まで)
入館:無料
相模原市公式ホームページ(外部リンク)
地図(外部リンク)
取材協力:相模原市