「M-1グランプリ2020」で注目すべき2組とは
「M-1グランプリ2020」の決勝戦が12月20日に行われます。
2001年の第1回大会1回戦から現場で取材をしてきましたが、今年ほど展開が読みづらい年はないと思えるくらい、個性豊かなメンバーが揃いました。
そして、今年でいうと、もう一つ特徴的なことがありました。新型コロナの影響です。
「M-1」は“面白い漫才”が求められる大会であると同時に“新しい漫才”が求められる場でもあります。そのため、夏ごろから劇場出番の度にストップウオッチでネタ時間を計測するコンビの姿が多々見受けられます。
新しい要素やシステムを取り入れ、実際のウケを見ながら、4分の枠に調整していく。そうやって磨き上げた、精緻の限りを尽くした最先端技術を年末に披露する。そういう場にもなっていると思います。
ただ、今年は予選も無観客で行われましたし、芸人さんがホームグラウンドとする劇場までストップするということが起こりました。
さらに、例年ならば、日ごろの地方営業などでウケ具合を見ながら、どこの地域ででもウケやすい細かい言葉遣いなどをブラッシュアップしていきますが、これもコロナ禍でできない。どこまでも調整が難しい大会となりました。
「今年はこれまでの方法論が全く機能しない中での決勝となりました。なので、どちらかというと、もともと自分たちのスタイルや出すべきストロングポイントが定まっているコンビが勝ち上がってきた印象があります」(関西を拠点に活動する構成作家)
そんな特殊でより難しい戦いを勝ち上がってきた9組の中で、特に僕が注目しているコンビを2組挙げたいと思います。
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