またひとつサヨナラ「藤沢市の歴史遺産」200年続く江ノ島の老舗和菓子店が解体へ「営業再開は来年夏」
車と江ノ電が行き交う『龍口寺』前の交差点。
そこに約200年前(1828年・江戸時代)から“おまんじゅう屋さん”として商売を続ける老舗和菓子店『上州屋』があります。
長い歴史を感じる店内。ショーケースは多くの人に親しまれてきた温もりであふれます。
ヤフーニュースエキスパートでは、過去3回にわたり『上州屋』の定番銘菓や季節の和菓子をご紹介してきました。
【第1回/2022年5月4日掲載:「難除けぼたもち」】
「龍ノ口法難」の言い伝えの中に登場する「黒胡麻牡丹餅(くろごまぼたもち)」にちなんで作られた“片瀬名物”「難除けぼたもち」。
【第2回/2023年6月4日掲載:「金とん最中」】
「金時豆」の蜜煮と白餡を練った自家製あんこがたっぷり詰まった「金とん最中」。ずっしりと重くて食べ応え満点(筆者イチオシ)。
【第3回/2023年10月20日掲載:「栗しぐれ」※秋冬限定販売】
外側を覆う上質食感の「黄身しぐれ(あんこに卵を混ぜて蒸したお菓子)」が、絹糸のようにしっとり滑らかにほどけていく「栗しぐれ」。秋に必ず購入したい口福和菓子。
このほかにも、昨年12月より販売をスタートした新商品「開運 江ノ島月餅(各1個248円)」や…
「片瀬饅頭(茶まんじゅう・酒まんじゅう/各140円)」なども人気です。
そんな歴史を刻む『上州屋』の店舗ですが、老朽化のため今月19日をもって解体が決定。
店主の新倉さんは「街並みのことや、地元の常連さんのこと、また撮り鉄さんのことを思うととても心苦しいのですが、建物も大き過ぎるためリフォームでは間に合わず…。維持管理が困難を極め、このたび建て直すことにしました」と説明。「新店舗では『片瀬饅頭』をはじめ、季節の生菓子を販売予定です。みなさんに受け入れられるよう、引き続き頑張ってまいります」と続けます。
また、本記事に店舗写真及び商品写真をご提供くださったフォトグラファーの石澤さんは「物心付いた時から、いつも近くにあった上州屋さん。同級生のお店であり、大人になってからは写真を通して付き合うようにもなり、改めて和菓子の素晴らしさを教えてくださいました」「娘や家族も今では大のお気に入り。地元でずっと守りたいものが、そこにはあります。古き良き今のお店が一旦閉じるのは寂しさもありますが、新しく生まれ変わるお店を心から楽しみにしています」と同店への想いを寄せます。
観光客のみならず、多くの地域住民からも愛されてきた『上州屋』。
2024年5月19日が、現在の店舗での最後営業日となります。また新店舗での営業再開は、来年夏頃の見通しです。
なお、休業中は工場内部の写真(通常は非公開)や、石澤さん撮影の店舗写真を公式 Instagram(外部リンク)で配信予定。ぜひフォローし、店舗と街並みがどのように生まれ変わっていくのか、注目していきましょう!※記事中の商品価格は取材時のものです。今後変更となる場合があります。
基本情報
店名:上州屋
住所:藤沢市片瀬海岸1-5-3
アクセス:江ノ島電鉄「江ノ島駅」より徒歩3分
電話:0466-22-4055
駐車場:無し(近隣の有料駐車場をご利用ください)
公式 Facebook(外部リンク)
公式 Instagram(外部リンク)
※詳細は『上州屋』の公式SNSをご確認ください。
取材・校正協力 上州屋 新倉様
撮影協力 photographer 石澤様 @yota_ishizawa
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