引き離される親子を救いたい!『子どもの未来と心を守ろう!オレンジパレード』を開催
3月22日に「子どもの権利条約9条を守る会」の主催により、第二回ウォーキングフェス『子どもの未来と心を守ろう!オレンジパレード』が渋谷にて開催されました。
パレードでは参加者がオレンジ色の風船や着ぐるみ姿などで渋谷周辺をウォーキングし、『子どもが愛される未来』を訴えました。
新型コロナウイルスの影響で参加自粛される参加者が多数いる中で、国内外から子どもの連れ去り被害に遭った親達や、その支援者など約200名が集まりました。
第一回ウォーキングフェスの様子は下記の記事よりご覧ください。
日本でも離婚後の「共同親権」導入を(親子が親子であることを当たり前の社会へ)(明智カイト)
「子どもの権利条約9条を守る会」とは
主催団体である「子どもの権利条約9条を守る会」は全国の親と子が引き離された当事者の大小様々なグループや団体に所属する有志などが集まり発足した会です。
具体的には離婚後共同親権などの法改正を求めるグループ、合意なき強引な子どもを連れての別居(いわゆる子の連れ去り)に刑事罰を求めるグループ、児童相談所の不当に保護の改善を求めるグループ、国連報告や国賠訴訟で今の世の中を変えようとするグループ、主に交流会などを開催し子どもに会えない当事者の悩みに寄り添うグループ、面会交流の充実を求めるグループ、など様々なグループに所属する者で構成されています。目的や方法は違っても『子どもに会えない日本』はおかしいという共通認識をもとに繋がっています。
日本はハーグ条約に先立ち「子どもの権利条約」に署名しており、同条約第9条に定められている通り、日本は非親権者の面会交流を子どもの権利として認めなければなりません。しかし、日本国最高裁判所は、非親権者は子どもと会う権利はなく、国家による面会交流の強制は、親や子どもの権利ではないと裁定しています。この裁定により、事実上、親権者の協力なしには、面会交流は不可能となっているのです。
オレンジパレードの概要などについての詳細は下記よりご覧ください。
第二回ウォーキングフェス『子どもの心と未来を守ろう!オレンジパレード」
子どもたちの『親に会いたい』という声を代弁したい
子どもたちは様々な生きづらさを抱えながら過ごしています。親の離婚もその一つです。年間3組に1組が離婚をしますが、そのために片親と疎遠になる子どもが年間約15万人います。親だけではなくその片親の祖父母や従兄弟など親戚とも疎遠になっています。その中で子どもたちは『親に会いたい』という気持ちや『親に愛されたい』という気持ちを押し殺しながら過ごしています。
そんな子どもたちの「親に会いたい」という声を代弁し、様々な事情があっても問題を解決しながら『会いたい親に会える社会(法律・行政運用・世論)』を目指すため、引き離された当事者親子の声を世間に届け、日本人の意識や文化を「親子が引き離される(子どもにとっては虐待)ことはおかしいことだ」というものに変えていくため、若い世代が多い渋谷・原宿・表参道でパレードを行いました。
連れ去りに遭った子どもは当日まで何も知らされず、住み慣れた街や家・通い慣れた学校や幼稚園、友達や先生にもお別れも出来ず、全て強制的に奪われてしまうのです。当然、片方の親もです。
翌日からは右も左もわからない知らない街で、友達のいない学校や幼稚園に無理矢理通わされ、離ればなれになった親とは会いたくても会わせてもらえず、声が聞きたくても電話もさせてもらえません。このような行為は精神的な児童虐待です。
子ども達には一切逃げ道はありません…、両親の離婚に巻き込まれた子ども達が一番の被害者なのです。
子ども達からすれば「パパか?ママか?」の離婚後単独親権・単独養育制度ではなく、「パパも!ママも!」の離婚後共同親権・共同養育制度が必要なのです。夫婦の別れを親子の別れにしない社会へ変えなければ、子ども達は救われません。
公園遊具の除菌活動や献血活動
また、同時期に離婚後や離婚係争中で子ども達と会えない親たちが中心となって公園遊具の除菌活動や献血活動が行われました。
公園遊具の除菌活動は、渋谷区役所へ国指定薬剤等を含めた遊具清掃の使用許可申請を行い、渋谷区内の10ヶ所の公園にて実施されました。これは新型コロナウイルスの影響のため外で遊ぶことに不安を抱く子ども達が、少しでも安心して公園遊具で遊んでもらいたいとの思いで企画したとのことです。当日は11名が作業を行いました。
公園遊具の除菌活動を企画した「桜の会」代表の平山 雄一郎さん(40代)は『遊具清掃中に公園へ遊びにきていた親子連れから「ありがとうございました」「ご苦労様でした」とのお声掛けをたくさん頂き、継続して取り組んでいこうと思います。公園で楽しく遊ぶ子ども達の笑顔を見て、改めて子ども達の未来を守るためにも活動を通して、「子どもの連れ去り被害」「親子断絶」が広く周知されることが私たちの使命だと思いました。』と、その熱い想いを語ってくれました。
また、離婚後12年近く一度も面会交流をさせてもらえず、子どもと引き離されている岡 直幸さん(50代)は献血の呼び掛けを行いました。
今、世界中が新型コロナウイルスの影響で自粛ムードが漂っていますが、そんな中で献血する人も減り、困っている人たちが大勢います。もし、愛する我が子が事故や病気で苦しみ血液が足りなかったら・・・、そう思うと献血を呼び掛けずにはいられなかったと岡さんは言います。
献血の呼び掛けに応えて、すぐに参加してくれた方や、休みの日に出かけてくれた方、遠くは山口県でも献血に協力してくれました。また、白血病で苦しんでいる方の為にドナー登録までしてくれた参加者もいました。
親であれば子どもの誕生日に社会貢献として献血するのも、子どもへの想いとして有りではないでしょうか。
子どもたちのため、そして将来その子ども達が大きくなり、結婚して子どもが出来て、同じように「子どもの連れ去り被害」「親子断絶」といった苦しみや悲しみを味わって欲しくない…、これが今できる最善のことだといいます。