ＷＢＣで日本が最初に対戦するキューバには、ＮＰＢでプレーした経験を持つフレデリク・セペダとアルフレド・デスパイネ（福岡ソフトバンク・ホークス）がいる。侍ジャパンの投手の何人かは、これまでに彼らと対戦している。

13投手中５人は、ＮＰＢのレギュラーシーズンあるいはクライマックス・シリーズで、セペダと対戦した。彼らは、５打席で３三振を奪った則本昂大（東北楽天ゴールデンイーグルス）をはじめ、セペダを計19打席で無安打（４四球、１犠飛）に抑えている。一方、デスパイネとは10人が対戦し、計132打席で被打率は.257ながら、７本塁打を打たれている。二塁打も８本あり、被安打の半数は長打だ。

各投手のデスパイネとの対戦成績を見ると、則本がカモにされているのが目につく。過去２年に限れば、則本の被打率は.476に跳ね上がり、そこには本塁打３本と二塁打２本が含まれる。デスパイネが今シーズンからチームメイトとなる２人、千賀滉大と武田翔太の成績も見逃せない。千賀は被打率も被出塁率も１割台にとどめているが、こちらも３本塁打を打たれている。いずれも昨年で、３本目はクライマックス・シリーズだった。武田は３本の被安打がすべて二塁打。７四球を与え、被出塁率は.667だ。ちなみに、デスパイネは昨年、26本塁打（レギュラーシーズン24本、クライマックス・シリーズ２本）のうち、46.2％に当たる12本を福岡ソフトバンクの投手から打った。

また、セペダとデスパイネは、過去のＷＢＣでこんな成績を残している。

セペダは日本と対戦した４試合で15打数６安打（打率.400）、１本塁打、３二塁打、デスパイネは３試合で12打数３安打（打率.250）、１本塁打を記録した。日本は2006年の決勝戦と2009年の２試合でキューバに勝っているが、2013年の１次ラウンド最終戦では、セペダがタイムリー二塁打、デスパイネが３ラン本塁打を放ち、キューバが６対３で日本を下した。今回、日本は３月７日の初戦だけでなく、その後もキューバと対戦する可能性が高い。