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IBFウェルター級タイトル挑戦者決定戦

林壮一ノンフィクションライター/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
Amanda Westcott/SHOWTIME

 24戦全勝15KOでIBFウエルター級9位、WBC同級10位にランクされるラシディ・エリスと、25勝(24KO)1敗でIBF10位のコロンビア人ファイター、ロイマン・ヴィラとのファイトは、「IBFウエルター級タイトル挑戦者決定戦」と名付けられた。

 Amanda Westcott/SHOWTIME
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 ヴィラが、それまで無敗だったエリスを最終12ラウンドに2度倒し、スリリングなファイトに勝ち残った。ジャッジ1人は113-113としたが、2名が114-112でヴィラを支持した。

 Amanda Westcott/SHOWTIME
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 最終ラウンド。疲弊したエリスに対して、ヴィラは粘りを見せた。強烈な左フックでダウンを奪う。エリスは果敢に立ち上がるも、残り30秒で再びキャンバスに沈んだ。

 勝者は言った。

 「エリスはタフなファイターだった。よく動くし、パンチもある。最初の2ラウンドは、少しきつかったけど、だんだんリラックス出来た。彼のような素早いファイターは、遅かれ早かれペースダウンすると分かっていた。

 コーナーから12ラウンドで倒せと言われたんだ。もし彼らが再戦を望むなら、受けてやるよ」

 Amanda Westcott/SHOWTIME
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 エリスは自分の勝利を信じ、即座にリマッチを望むと発言した。

 「試合は私が主導権を握ったと思っていた。何が起こったのかわからない。判定には全く同意できない。ほとんどのラウンドで私が勝っていた。確かに彼はノックダウンしたが、それ以外はほとんど勝っていたんだ」

 生き残ったヴィラは株を上げた。ウエルター級の実力者として認知されるか。大舞台へのチャンスを掴めるか。

ノンフィクションライター/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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