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宮城県も梅雨明け目前 “慣れていない暑さ”に注意を

小杉浩史気象予報士 / ウェザーマップ所属
(写真:GYRO_PHOTOGRAPHY/イメージマート)

今シーズンの梅雨明けは、例年とは異なる順序で発表されています。平年の日付で言えば沖縄から始まって、九州南部、四国、西日本各地、東海、関東甲信、北陸と梅雨が明けていき、最後に東北地方でゴールとなるのですが、今年はまだ四国や近畿で梅雨明けが発表されていない中、北陸できのう14日(水)に梅雨明けが発表されました。

7月15日(木)現在梅雨明けの発表されている地域(気象庁データを元に著者作成)
7月15日(木)現在梅雨明けの発表されている地域(気象庁データを元に著者作成)

この先も順番は例年と異なり、宮城県を含む東北南部ではあす16日(金)にも梅雨明けとなりそうです。

例年と異なる太平洋高気圧の動き

梅雨明けをもたらす太平洋高気圧は、教科書通りの動きであれば南の海上から北へと張り出してきます。これに伴って梅雨前線が北上し、南から順に梅雨が明けていきます。

去年九州南部で梅雨明けが発表された時の天気図(提供:ウェザーマップ)
去年九州南部で梅雨明けが発表された時の天気図(提供:ウェザーマップ)

ところが今年の太平洋高気圧は南から北ではなく、東から西へと張り出してきているため梅雨明けの発表される順番が例年とは異なるものになっています。

あす16日(金)の予想天気図(提供:ウェザーマップ)
あす16日(金)の予想天気図(提供:ウェザーマップ)

あす16日(金)も西日本などは上空の寒気の影響で大気の不安定な状態が続く一方、宮城県では太平洋高気圧に覆われるようになるため次第に晴れ間が広がる見込みです。東北南部の梅雨明けも発表されることでしょう。

あす16日(金)日中の天気分布の予想(提供:ウェザーマップ)
あす16日(金)日中の天気分布の予想(提供:ウェザーマップ)

ただそれと同時に厳しい暑さが急にやってきます。

宮城県にとってはまだ慣れていない暑さが続く

今年ここまで、宮城県では極端な暑さになった日は数えるほどしかありませんでした。

日差しが少なかったことに加えて海風の吹きこむ日が続いていたためで、仙台で30度以上の真夏日になったのは7月6日(火)のみ。その他は平年並みか低い気温の日の方が多いくらいでした。

仙台の最高気温の推移(気象庁データを元に著者作成 16日以降は予想最高気温)
仙台の最高気温の推移(気象庁データを元に著者作成 16日以降は予想最高気温)

ところがあす以降は太平洋高気圧に覆われることで急激に暑くなり、30度以上の真夏日が続く見込みです。

まだ体が暑さに慣れていないタイミングで、急に暑くなりますので熱中症に十分な注意が必要になります。

今年これまでは必要なかったという方も無理せず冷房を使う、水分・塩分を意識して摂る、気温の上がる時間帯は激しい運動は控えるなどして、熱中症に十分ご注意ください。

気象予報士 / ウェザーマップ所属

東京都出身。大学卒業後、会社員やフリーターなどを経て、2012年に気象予報士を取得。2015年からミヤギテレビにて気象キャスターとして出演中。趣味はバイクに乗ること、目標は「宮城の天気と言えばこの人!」と言われること。南東北の北東から、天気の怖さと面白さをお伝えします。

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