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芸能界に“小”ブーム!ウケてる理由は…

中西正男芸能記者

現在、芸能界で密かに沸き起こっているのが“小(こ)ブーム”だ。名前に“小”がついているタレントが注目されている。

もともとの由来は…

元祖とも言えるのが、長州力のものまねで登場した「長州小力」。その流れを受けて、俳優・石田純一ならぬ「小石田純一」、グラビアタレント・壇蜜ならぬ「小蜜」、そして、芸能リポーター・井上公造ならぬ「井上小公造」など、続々出てきている。

そもそも、この“小”の手法は、小力が所属するお笑いプロレス団体「西口プロレス」のもので、同団体には「アントニオ小猪木」選手や「ジャイアント小馬場」選手もいる。

「“小”という文字には、本家に比べて体が小さいという意味もありますが、それと同時に『とてもじゃないが、本家には遠く及びませんが、細々とやらせていただいてます…』といった謙虚な雰囲気も加わっている。そこが実によくできたポイントなんです。謙虚だと応援したくなりますし」(在阪民放局スタッフ)。

実際、小石田純一(本名・並木政幸)は、もともとナミキという芸名で芸人をしていたが、長らく鳴かず飛ばずの状態が続いていた。そこで、先輩芸人から「石田純一似のルックスを活かすべき」と指摘され、五十音のうちのどれを言われても、“あ”なら「浅野温子」「朝シャン」、“る”なら「ルームサービス」など、トレンディーな言葉で返すという石田キャラネタがブレイク。

今年になってフジテレビ系「笑っていいとも!」、日本テレビ系「行列のできる法律相談所」「しゃべくり007」などの人気番組への出演が続いている。

また、先月18日には、都内で行われた海外ドラマ「キャメロット~禁断の王城~」「ボルジア 欲望の系譜」のDVDリリース記念イベントに小石田と小蜜が2人で登場。翌日のスポーツ紙やワイドショーでも大きく報じられた。

「2人で野球拳をして、大いに盛り上がりました。もし本家が来ても、なかなか野球拳はしないでしょうし、いい意味のチープさがあって、ある意味、本家よりもバカバカしく盛り上がれる。ギャラは本人の10分の1以下、でも、盛り上がりではいい勝負をする。このリーズナブルさが、今の世の中とマッチしているのだと思います」(関西を拠点に活動する放送作家)。

コストパフォーマンスが充実!?

さらに、井上小公造こと、男女漫才コンビ「女と男」の市川義一も、本家よろしく、ツイッターで連日、旬な人の“ウラネタ”を公開している。

7月3日のツイッターでは「安藤美姫さんなんですが、これ絶対にいわないでくださいよ、実は、スヌーピーが好き過ぎて、一時期、スヌーピーなみの色白を意識してたみたいですよ」とつぶやくなど、「そんな情報、どうでもエエわ!!」とツッコミを入れたくなるような絶妙なスカし具合で人気を集めている。

アベノミクス効果もイマイチ実感できない昨今。コストパフォーマンス充実の“小ブーム”が続けば、近い将来、小小石田純一が登場するかもしれない!?

芸能記者

立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚歌劇団などを取材。上方漫才大賞など数々の賞レースで審査員も担当。12年に同社を退社し、KOZOクリエイターズに所属する。読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」、中京テレビ「キャッチ!」、MBSラジオ「松井愛のすこ~し愛して♡」、ABCラジオ「ウラのウラまで浦川です」などに出演中。「Yahoo!オーサーアワード2019」で特別賞を受賞。また「チャートビート」が発表した「2019年で注目を集めた記事100」で世界8位となる。著書に「なぜ、この芸人は売れ続けるのか?」。

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1999年にデイリースポーツ入社以来、芸能取材一筋。2019年にはYahoo!などの連載で約120組にインタビューし“直接話を聞くこと”にこだわってきた筆者が「この目で見た」「この耳で聞いた」話だけを綴るコラムです。最新ニュースの裏側から、どこを探しても絶対に読むことができない芸人さん直送の“楽屋ニュース”まで。友達に耳打ちするように「ここだけの話やで…」とお伝えします。粉骨砕身、300円以上の値打ちをお届けします。

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