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アイドルから女優へ。守屋茜を支える言葉

中西正男芸能記者
今の思いを語る守屋茜さん(写真は全て事務所提供)

 アイドルグループ「櫻坂46」の副キャプテンを務め、昨年から芸能事務所「テンカラット」に所属し女優として再スタートした守屋茜さん(25)。女優転身後、初の連続ドラマHuluオリジナル「君と世界が終わる日に」Season4(Huluで独占配信中)にも出演しています。アイドルから次の一歩を踏み出した時の思い。そして、女優としての喜びと葛藤。胸の内を吐露しました。

ゴールでありスタート

 今回「君と世界が終わる日に」に出演させていただき、本当に大きな経験になりました。

 寒い中のロケも多かったんですけど、その分、出演者の皆さんと「大変だからこそ、みんなで頑張ろう」とたくさんお話をさせてもらうことにもなりましたし、とても仲間意識が強くなる現場だったと感じています。

 今回のお仕事もそうですし、これまで自分の中でいくつかターニングポイントがあったと感じてるんですけど、中でも大きかったのが、アイドルから今のお仕事に変わるタイミングだったなと。

 アイドルを卒業してグループを出て、一人でやっていく。アイドルとしてはゴールだけど、そこからがスタートでもある。本当に大きな転機でした。

 アイドルの時に考えていたのは「グループの一員としていかに頑張るか」ということ。そこから一人になると、当たり前なんですけど、何もかも一人なんですよね(笑)。良いことも、大変なことも、全てが自分に返ってくる。

 楽しいことでもあるし、プレッシャーがかかることでもあるんですけど、今のところありがたいことに、自分にとっては楽しさが勝っている状況に思えています。

 そして、小さな頃からあこがれていたドラマや映画のお仕事が自分の軸になっている。その喜びも強く感じてますね。

 アイドルの時は目の前のお客さまに自分たちが準備してきたパフォーマンスをお見せする形で表現する。その表現もすごく楽しかったんですけど、今、女優の仕事では「誰かになりきる」という表現で楽しんでいただく。方法は違うんですけど、表現の楽しさを改めて感じてもいますし、新しい喜びを感じているところでもあります。

言葉の支え

 もちろん、お仕事なので楽しいことばかりではなく、大変なところもあります。でも、その時に思い出すのがアイドル時代にお世話になっていた方からもらった言葉なんです。

 今もそうなんですけど、普段、私は「つらい」とか「悲しい」という感情を抑えるクセがあるんです。でも、アイドル時代にそこのコントロールが追い付かないくらい悩んだ時期があって、その時はかなり心がしんどくなって涙を流すこともありました。

 それを見てくださった方から「つらいことで泣くよりも、うれしい時、何かを達成した時に、その涙は流した方がいいよ」と言っていただいたんです。その言葉がすごく響いて、本当にその通りだなと思えました。

 もともとネガティブな方にはあまり行かないタイプだったんですけど、さらに心の持ち方というか、そこが強くなったと思います。

 せっかく女優のお仕事をさせてもらうようになったので、いつかは主演ができるような存在になりたい。そう思っています。そのためには一つ一つ積み重ねをしていくしかない。結局、当たり前のことになってしまうのかもしれませんけど、そういうことなんだろうなと。

 …まじめなお話になっちゃいましたかね(笑)。でも、本当に思っていることだし、なんとかそこに近づけるよう頑張りたいと思っています。

■守屋茜(もりや・あかね)

1997年11月12日生まれ。宮城県出身。テンカラット所属。身長164センチ。2015年、アイドルグループ「欅坂46」の1期生オーディションに合格。16年に「サイレントマジョリティー」でCDデビュー。17年、副キャプテンに就任。21年、「欅坂46」から名称変更した「櫻坂46」を卒業。女優を軸に個人として再スタートする。Huluで独占配信中のドラマ、Huluオリジナル「君と世界が終わる日に」Season4に小高ルカ役で出演している。

芸能記者

立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚歌劇団などを取材。上方漫才大賞など数々の賞レースで審査員も担当。12年に同社を退社し、KOZOクリエイターズに所属する。読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」、中京テレビ「キャッチ!」、MBSラジオ「松井愛のすこ~し愛して♡」、ABCラジオ「ウラのウラまで浦川です」などに出演中。「Yahoo!オーサーアワード2019」で特別賞を受賞。また「チャートビート」が発表した「2019年で注目を集めた記事100」で世界8位となる。著書に「なぜ、この芸人は売れ続けるのか?」。

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1999年にデイリースポーツ入社以来、芸能取材一筋。2019年にはYahoo!などの連載で約120組にインタビューし“直接話を聞くこと”にこだわってきた筆者が「この目で見た」「この耳で聞いた」話だけを綴るコラムです。最新ニュースの裏側から、どこを探しても絶対に読むことができない芸人さん直送の“楽屋ニュース”まで。友達に耳打ちするように「ここだけの話やで…」とお伝えします。粉骨砕身、300円以上の値打ちをお届けします。

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