【神戸市東灘区】神戸のご当地マンホールがずらり!楽しく学べる東水環境センター「神戸下水道の歩み館」
ある雨の日、神戸の町を歩いていると、カラフルなマンホールが目に留まりました。
カラフルものだけでなく、定番モチーフ満載のもの、シックでデザイン性の高いもの等…JR三ノ宮駅・センター街1丁目・センターサウス通りを抜けながら調べると、10種類以上が見つかりました。そんなマンホールについてもっと知りたくなり、東水環境センター内にある「神戸下水道の歩み館~KOBE AQUA GALLERY~」に行ってきました。2023年度には467件・2307人の方が来訪されたという、隠れた人気スポットです。
公式ホームページ:神戸市:東灘処理場
阪神「青木」駅から南西へ、東魚崎大橋手前の交差点を右折すると「東水環境センター」があります。
建物入口は2階です。正門から入ってまっすぐ、スロープを上がります。
スロープを上がったら右に建物への入口があります。
建物内に入ってすぐ右側が「神戸下水道の歩み館」入口です。
しかし、真っ先に目を引かれたのは、正面ロビーに飾られたカラフルなマンホール! こちらから先に見て回ることにしました。
多彩なデザインと色使い、いつまでも見ていられそう。綺麗、可愛いだけでなく、一目でどのエリアがモチーフか分かるのかも大きな魅力です。
デザインマンホール設置の歴史について、神戸市建設局下水道部経営管理課に問い合わせた所、「マンホールに興味を持って頂くことで、下水道のネガティブイメージをポジティブなものにしたい」「マンホールの蓋をきっかけに、下水道に親しみを持ってもらいたい」という2つの理由から、1988年、有馬地区デザインのものが同地区に設置されたのが始まりだそうです。その後は1992年に北野異人館・ポートアイランド・六甲山モチーフの3種類が、北野町界隈と三宮地区に設置。そして2016年からは、各区ごとに市民からデザインを募るコンテストも行われています。
参考サイト:神戸市:神戸市のデザインマンホール
震災で受けた被害と復興の様子を学べる展示品もあります。
記念撮影用パネルもあります。とても丁寧に作り込まれています。モデルは当館のオリジナルキャラクター「マンホールレンジャー」。神戸市民の下水道への理解と親しみを深める為に日々活躍しています。活動の様子を神戸市の公式ホームページから観ることができるので、良かったらご覧になってみてくださいね。
神戸市:動画配信!!「下水道×アート×SDGsプロジェクト」自宅でも下水道見学を!
それでは館内に入りましょう。館内には大きく分けて5つのコーナーがあります。
展示1「下水道の強靭化と災害対策」。震災による下水道の被害と復興の取り組み、被災経験を基にした具体的な改善点等を学べます。
展示1・2の参考サイト:神戸市:神戸の下水道
展示2「資源循環型社会への挑戦」。再生可能エネルギー、循環型資源など、下水道の可能性を広げる挑戦を学べます。「こうべハーベスト」は、背面の展示4「企業・技術の紹介」に実物展示もあります。
展示3「神戸から世界へ」。日本の水・環境インフラの技術と政策を海外に積極的に提供していくための連合体「WES Hub」の紹介と具体的な取り組み例を学べます。
参考サイト:
国土交通省:上下水道:WES Hub ~水・環境ソリューションハブ~
神戸市:神戸市における海外向け技術支援の取り組み
展示4「企業・技術の紹介」。下水道の可能性を広げる挑戦に関連する、日本企業の技術や商品について学べます。
こうべ再生リンから作られた肥料「こうべハーベスト」。園芸用・水稲用・酒米用の3種類があります。園芸用は市内の農家さんや、「神戸っ子SDGsプログラム」収穫体験用の野菜に使用されています。水稲用は市内の学校給食用のお米に、酒米用は、神戸・灘の酒蔵「神戸酒心館」が販売している日本酒「福寿 純米吟醸 山田錦 環和 -KANNA-」の原料となる「山田錦」に使われています。
参考サイト:福寿の蔵元|神戸酒心館
家庭用肥料は、市内のアグロガーデン2店舗、JA兵庫六甲の直営店10店舗で購入できます。
展示5「体験ゾーン」。微生物や普段見ることのできない施設の映像資料などで、下水道の深層を体験できます。
生物反応槽で見られる微生物たち。沢山の種類の生物がいます。
優秀な肥料「こうべハーベスト」の原料「こうべ再生リン」ですが、元々はこのように、配管を詰まらせるゴミだったのだそうです!
全国で配布されているマンホールカード。神戸市で入手できるカードは、当館の施設見学「マンホールカードコース」参加で貰える「王子動物園」と、神戸空港で貰える「だいすきこうべ」の2種類です。
マンホールカード公式HP:マンホールカード | 下水道広報プラットホーム
「神戸下水道の歩み館」のお土産が欲しい方は、「こうべハーベスト」のカプセルガチャ(1回100円)はいかがでしょう? 園芸用肥料100gと缶バッジが入っています。缶バッジは全部で10種類、2018年に実装された「耐スリップマンホール」にちなみ、「すべらへん」がテーマになっています。どれも思わずクスッとしてしまうデザインです。
タイミングが合えば、「水辺の遊歩道・うおざき」のアーモンド並木で育った実を貰うこともできます。「おひとり様1個」「鑑賞用品種であり、食用ではない」点にご注意ください。こうべハーベストで育てて、遊歩道の樹々のように綺麗な花を咲かせてみたいですね。
2024年7月下旬の「水辺の遊歩道・うおざき」のアーモンドの実の様子。今年も立派な種が育ちますように。
他にも、「フランクフルトを焼く鉄板として使用されたマンホール」や「施設案内図のデザインマンホール」等、所々にユニークな展示がされており、市民が楽しめる工夫いっぱいです。東水環境センターと「神戸下水道の歩み館」、営業時間内は自由に無料で入館できますので、ぜひお気軽に訪れてみてください! マンホールへの興味が高まり足元を注意深く見るようになったら、雨で濡れた路面での転倒予防にもなるかもしれませんね。
●神戸下水道の歩み館 ~KOBE AQUA GALLERY~●
〒658-0025 神戸市東灘区魚崎南町2-1-23 東水環境センター(東灘処理場)内
電話番号:078-451-0456
FAX:078-453-6328
開館時間:年末年始を除く、平日9時から17時まで
公式ホームページ:神戸市:東灘処理場