元「ビッグ3」の一人が戻ってきて、マリナーズのローテーションは完成!?
タイワン・ウォーカーが、シアトル・マリナーズと契約した。ESPNのジェフ・パッサンによると、1年200万ドル。最高100万ドルのインセンティブ(出来高)がついているという。
ウォーカー自身がツイッターにアップした写真からもわかるとおり、マリナーズに在籍するのは、これが2度目となる。2010年のドラフトで1巡目・全体43位指名を受けて入団し、2013年の夏にメジャーデビュー。当時のマリナーズには、ジェームズ・パクストン(現ニューヨーク・ヤンキース)とダニー・ハルツェン(現シカゴ・カブス)もいて、彼らは「ビッグ3」と称され、大きな期待を寄せられていた。このネーミングは、2000年代前半にオークランド・アスレティックスで投げた、ティム・ハドソン、バリー・ジート、マーク・マルダーの「ビッグ3」からきていると思われる。
昨年9月に「「ビッグ3」となるはずだった左腕が、29歳でようやくメジャーデビュー」で書いたとおり、マリナーズの3人が揃い踏みすることはなかったが、ウォーカーは2015~16年にそれぞれ25先発以上(防御率はいずれも4点台)。2016年のオフにケテル・マーテイとともにアリゾナ・ダイヤモンドバックスへ移り、2017年は28先発で防御率3.49を記録した。ちなみに、ウォーカーらと入れ替わりに移籍した3人のうち、ミッチ・ハニガーは現在もマリナーズにいる。
その後、ウォーカーは2018年4月にトミー・ジョン手術を受け、昨シーズンの終盤にメジャーリーグへ復帰。オフにダイヤモンドバックスからノンテンダーとされ、FAになった。2月初旬に行った公開練習には、約20人のスカウトが集まった。USAトゥデイのボブ・ナイテンゲールによると、速球の球速は85~88マイルだったというが、手術前は平均94マイル前後。年齢はまだ27歳だ。ミネソタ・ツインズも、ロサンゼルス・ドジャースから前田健太を獲得する前は、ウォーカーに興味を示していた。
マリナーズのローテーションは、4番手までが確定していた。マルコ・ゴンザレス、菊池雄星、ジャステス・シェフィールド、ケンドール・グレイブマンの4人だ。5番手の候補には、ジャスティン・ダンら数名が挙がっていて、マイナーリーグ契約のウェイン・チェンもいるが、ウォーカーが最有力となりそうだ。