ゆうこす「Wi-Fiが肌に悪影響」と根拠なく批判して自社の化粧品宣伝。「言い間違い」とする謝罪も削除
11月30日、タレントで実業家の“ゆうこす”こと菅本裕子氏が「Wi-Fiは肌に悪い影響ある」と動画で発言し、自身がプロデュースする化粧品を宣伝しているのは問題だと指摘され炎上。謝罪して動画を削除する事態となりました。
「ブルーライトやWi-Fiが肌に悪影響」と発言
問題とされているのは11月19日と27日に『ゆうこすモテちゃんねる』にアップロードされた2本の動画で、動画内でゆうこす氏は「ブルーライトとか、Wi-Fiとかも肌への悪影響になっちゃうんですよ」と発言。
そのうえで、自身がプロデュースするスキンケアブランド『YOAN(ユアン)』の化粧品だけに含まれている「RCバリアコンプレックス」はその悪影響をカットできると説明していました。
つまり、自分たちの販売している化粧品を使えば、ブルーライトやWi-Fiの肌への悪影響を防げるという効果を宣伝していたわけです。
Twitterで皮膚科専門医が「根拠がない」と指摘
しかし11月30日、Twitterで科学的根拠に基づくスキンケア情報をお届けする活動を行っている皮膚科専門医のやさひふ氏(@S96405539)が、宣伝には「根拠がない」と指摘。
具体的には「Wi-Fiが肌に悪影響を与えるという話には適切な根拠がない」、「ゆうこすさんのブランドオリジナルの『RCバリアコンプレックス』という成分の効果について全く根拠が示されていない」として、非常に問題の多い宣伝だと批判しました。
「言い間違い」と謝罪して動画を削除するもツイ消し
この指摘により騒ぎが大きくなった結果、ゆうこす氏は同日「申し訳ございません。Wi-Fiじゃなくてブルーライトのみでした」と謝罪。
あわせて問題が指摘されていた動画を削除しました。すでに動画は見られなくなっています。
ただ、その後にゆうこす氏は謝罪ツイートも削除してしまっており、こちらも動画と同じく見られなくなってしまっています。
プレスリリースで「Wi-Fiが肌に悪影響」と宣伝
ゆうこす氏が「言い間違い」だと謝罪したツイートを消した理由については不明ですが、単純に「言い間違い」ではなかったからだと思われます。
と言うのも、ゆうこす氏は株式会社KYU名義で『YOAN』の化粧品を宣伝するプレスリリースを出しており、そのなかにハッキリと「RCバリアコンプレックスが光老化の原因となり得るブルーライトやWi-Fiから保護する」と書いてあるのです。
つまり「動画の発言は言い間違いだった」というのは誤った説明だったことがわかります。これは炎上対応としてはかなりのマイナス、悪影響です。
Wi-Fiの人体への影響、(いまのところ)科学的に立証されているのは体温上昇のみ
最後に、Wi-Fiの人体への影響について紹介しておきます。
Wi-Fiの周波数は2.4GHz、もしくは5GHzです(最近は6GHzも使われるようになりました)。この周波数帯の電波が人体に与える影響は“人体に吸収された電波のエネルギーが熱となる体温上昇”が確認されています。
しかしながら日本の電波防護指針により人体に影響を及ぼさない電波の強さが決められており、これを守っているかぎり体温上昇は起きないとされています(総務省の解説ページ ※PDF)。
そもそも電波はWi-Fiに限らずさまざまなものから出ています。なぜ、Wi-Fiの周波数帯だけが人体に悪影響を及ぼしてしまう考えになるのか、とても不思議に思います。