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新年の心を元気にする希望とポジティブ・イリュージョンの心理学

碓井真史社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC
写真はイメージ:希望はかなう(写真:アフロ)

■私たちは明るい未来幻想がなければ生きられない:ポジティブ・イリュージョン

21世期になってもう20年めに入りました。「21世紀」。昭和生まれの子供達には、夢のような響きがありました。けれども2001年になっても、名作SF「2001年宇宙の旅」のようなことは起きませんでした。ちょっとがっかりです。

それでも、2020年。新年おめでとうございます。AI人工知能、ロボット、ドローン、リニアモーターカー。少しずつ、子供のころに思い描いた未来世界が近づいてきた気がします。

実際は世界は問題山積ですが、私たちは明るい未来を信じられなければ、生きていけません。世界はどんどん悪くなると思ったら、勉強も貯金も就職も結婚も、なかなかできないでしょう。

健康な人は、明るい未来への幻想「ポジティブ・イリュージョン」を持っています。以前は、うつ状態の人が悲観的で健康な人が現実的と言われていましたが、実はうつの人が現実的で健康的な人が楽観的だったのです。この楽観的なポジティブ・イリュージョンがあるからこそ、人は新しいチャレンジができるのです。

もちろん、ただポジティブになれば良いわけではありません。ポジティブ・イリュージョンとは何なのか、どうすれば幻想が現実になるのか、心理学からお伝えします。

ポジティブ・イリュージョンは、精神的健康のカギ概念なのです。

■ ポジティブ・イリュージョンとは

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社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC

1959年東京墨田区下町生まれ。幼稚園中退。日本大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(心理学)。精神科救急受付等を経て、新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授。新潟市スクールカウンセラー。好物はもんじゃ。専門は社会心理学。テレビ出演:「視点論点」「あさイチ」「めざまし8」「サンデーモーニング」「ミヤネ屋」「NEWS ZERO」「ホンマでっか!?TV」「チコちゃんに叱られる!」など。著書:『あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ』『誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理』『ふつうの家庭から生まれる犯罪者』等。監修:『よくわかる人間関係の心理学』等。

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